580:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/12(土) 23:35:49.41 ID:OWaII7a+o
「ごめんなさいね、さっきは突然」
微笑まれ、声をかけられる。
「あ、いえ……大丈夫デス」
タグについているバーコードを読み込みながら、そう返す。
#お礼を言ったほうが良いのかな、#迷う。
……って、考え事をしてる間に、居なくなってる。
ゲーム中だったら、マズった所じゃないやつ。
「――あ、すみません」
#戻り。
#笑顔。
#右手。
「お会計は、別でお願いします」
#サングラス。
カウンターにコトリと置かれたそれに、自然と目が行く。
視界の端に、バッグからお財布を取り出してるのが映った。
これって……。
「?」
視線を向けると、キョトンとした顔をされた。
そして、何かに気づいたのか、
右手の親指、中指、薬指、小指でお財布を挟んだまま、
「しーっ、で♪」
人差し指を口元にやり、悪戯っぽい笑み。
左の瞼を閉じたウインク。
自分と同じ位置にある泣きボクロが#セクシーだけど、#可愛い。
所謂、オフレコ、デスね。
「へへ……わかってますよ〜!」
二人が、どんな関係なのか。
あの男の人が、何者なのか。
それは、自分にはわからない。
でも……いいね!
「「……ふふっ!」」
この時の自分は、考えてもみなかった。
また、この人と、こうやって笑い合う時が来るなんて。
この日から、ファッションアカウントをチェックされてたなんて。
#始まる。
#アイドル。
おわり
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