98:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/13(木) 21:04:54.29 ID:GeW4lDbLo
「……」
ドアをそっと開けて、中を覗き見る。
野暮で、はしたないとはわかってるのよ。
けれど、私にだって人並みの好奇心はあるの。
それが、彼女に関する事だったら尚更、ね。
「ふふっ! 皆も誘って……思いっきり、パーッと!」
ベッドにうつ伏せに寝転んで、緑の寝巻きからのぞく細い足をパタパタと。
耳にはイヤホンをしてるから、こっちには気づいてないみたい。
……って、本当に、子供みたいじゃないの。
貴女のそんな姿、見せて貰ってないんだけど?
「えっ?」
左右別々に曲げ伸ばしされていた足が、止まった。
そして、飛んでいる最中に羽ばたきをやめてしまった鳥のように、
ボフリとベッドに真っ逆さまに墜落。
何が、あったのかしら。
あの様子だと、誘いを断られでもしたんでしょうけど。
「今晩……飲み会、ですか?」
……成る程ね。
それが理由で、断られてしまった……って所かしら。
でも、それなら仕方ないのかな。
お酒を飲んだことは無いけれど、連日は厳しい、って……彼女以外は言ってるし。
「ええ、と……場所は、決まっていますか?」
枕元に置かれた、小さな目覚まし時計を見ながら。
私の寝顔を見るために買ったらしいんだけど、お生憎様。
時計の大きさの割にアラームの音が大きくて、
違う部屋で寝てる私も、その音で目が覚めちゃったのよね。
「えっ? どうして、って……」
両の踵を揃えて、膝が曲げられ、
「頑張れば、間に合いそうなので」
ベッドに、ポフリと振り下ろされた。
……待って。
間に合いそう、って……参加、するつもりなの!?
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