過去ログ - 【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語
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342:名無しNIPPER[saga]
2019/01/27(日) 23:55:03.38 ID:cP99DgNr0
>>340、船に積んでいるのは渡すYTA-150とエリカのTA-113(ユーフォルビア)だけです。


「分かりました…と言いたいところですが」

「ふむ」

「その前に、こちらの映像をご覧ください」

「む…!??!!」

少将に、端末に記録されていた交戦データを見せる。その映像には、歪なシルエットをした赤いARMが映っている。

「…こちらは、アステロイドベルトを抜けた直後の宙域で交戦した謎のアームの映像です」

「…何が言いたい?」

こちらの意図を理解したのか、それとも。僅かに冷や汗を掻く少将はこちらを睨む。

やっと、同じ土俵に立てた。次はこちらの番だ。

「いえ、これから私たちが向かうのは冥王星付近の宙域です」

「地球圏からかなり離れるわけですから当然、警備艦隊の数は減ります」

「…つまり?」

「聡明なリプトン少将ならお判りでしょう。到達までに、このアームを遥かに超える危険な部隊に襲われる可能性が非常に高いのです」

「バルキリアは、私たちにとっても重要な戦力。これがあったお蔭で、今ここにいると、そう言っても過言ではありません」

「第一。この機体が無ければ、YTA-150…でしたっけ?それを鹵獲することも叶いませんでした。聞いていませんでしたか?」

「ぐぅ…!?」

彼は重要なことを忘れている。この機体が無ければ、その試作機を回収することすら不可能だったのだ。

なのに、そのきっかけとなった機体まで分捕ろうというのは、筋が通っていない。正当な理由が存在しない。

どれほど力があろうと、正当な理由なくして、力の行使は行えないのだ。

「本来であれば、我々が謝礼を貰うべき立場であることは明白です。それを、武力を笠に脅迫するなど、おかしいのではありませんか?」

「チッ…!!!」

上にいたはずの自分が押されているのに、苛立っているのだろう。苛々としている表情が何とも情けない。


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