過去ログ - 【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語
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819:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 23:44:43.71 ID:rRXoseXO0
あまりにも情報が少ない謎のARM『バルキリア』。それの情報も、ここでなら何か入手出来るかもしれない。

個室に入り、コンピュータを操作する。こちらも最新式のものらしく、棒状のデバイスから、ホログラムのキーボードとディスプレイが浮かび上がっていた。

ジェキットの所有物と似ていたが、ディスプレイまでホログラム化しているこちらの方が、性能は高いと断言出来た。

『閲覧権限『C9』を取得。情報を開示します』

『ナハシュ』の言葉を皮切りに、膨大な量の文字列が映し出された。


バルキリア

BC290に終結した『天王星最終戦役』に投入された試作ARM『ワルキューレ』のデッドコピー。
BC293に火星の小国で開催予定だった式典の儀仗用に開発されたARMだが、政変により式典が中止され、存在意義を失った。
動力機関の対消滅炉は『ワルキューレ』の物を利用している。性能は一割ほど制限されており、オミットした機能も存在する。

開発者は【閲覧権限『D5』以上が必要です】で火星の旧知の友人が保有している倉庫に輸送、封印して存在を抹消しようとしたが、失敗。
輸送船ノアの操舵手『リヒト』が正当防衛のために使用。その後、輸送船ノアの艦載戦力となった。

【ここから先は閲覧権限『D1』以上が必要です】


「…ただ乗ってるだけだからな。ここまで見れるだけ、充分なのか…」

閲覧権限はA〜Eと段階ごとに大まかに分類され、数字が大きいほど、その段階の深層まで見ることが出来る。

これは、閲覧する項目ごとに設定されており、状況に応じて変動するらしい。

バルキリアについて、欲しかった情報はあまり無かったが、知ることが出来ただけでも良しとしよう。

「…でも、いったい俺は何を知りたかったんだろう?」


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