737:名無しNIPPER[sage saga]
2019/03/06(水) 23:06:45.85 ID:+dNDfx6co
「おはよう。そして、こんにちはー」
寝転がったまま、右手をヒラヒラと振る。
振って、振って、パタンッ。
体勢を変えて、さっきよりも寝やすいように。
このまま二度寝も、悪くな〜い。
「からの、おやすみなさ〜い」
ゴロニャンと、猫みたいに丸まる。
それを見て、向けられた目が、少し慌てた。
んふふ、ジョーダンジョーダン!
お腹も空いちゃったしねん♪
「疲れ、たまってるみたいだねー?」
あたしの仮説によると、原因の一つはあたし!
朝出勤して、ソファーにアイドルが寝ていたら!
……記憶には残っていない、毛布を肩まで引き上げる。
これをかけたのが誰なのか、はたまた天からの贈り物か。
「いえ、問題ありません」
なんて言ってるけど、ちょっとヒョージョーが強張った。
さっきのを見られたのかと、気にしてるのかな。
けれど、そう言ったのは、見られてても気にさせないようにかな?
まあ、どちらにせよ、そして、どちらでも結果は変わらない。
「皆さんの、笑顔のためですから」
……んだよね、キミにとっては。
だから、キョーミがある。
良い匂いもするから、いい人だってのはわかるんだけどねー。
あ、食べるのが好きって言うのは匂いで把握済み〜♪
「そんなお疲れなアナタに、よく効きすぎるお薬が〜♪」
そう言うと、
「……ありがとうございます。ですが、お気持ちだけで」
イヤ〜ン、つれない返事♪ なんて、わかってたけどねん。
ジョーダンに、真面目に返してくるのがおかしくて、んふふと笑いが溢れた。
そんなあたしに向けられた、呆れ顔。
その口の端が、ほんの少しだけ上がっているのに釣られて、
「――じゃあ、肩でも揉んであげよっか?」
あんまりにも、あたしらしくない言葉が口から飛び出た。
驚いたのか、向けられた視線が変化した。
さっきまであたしが観察してたのに……今は、逆。
あたしは観察され、その結果として、
「では……お願い出来ますか?」
予想外の返事が、返ってきた。
キミがそんな返しをするだなんて、誰にも予想は出来ないだろうね〜。
そして、それを聞いたあたしがパッと起き上がったのは、もっと予想出来ないよね。
……だって、あたしにも理由がワカラナイんだから。
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