過去ログ - 【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語Part2
1- 20
32:名無しNIPPER[saga]
2019/02/26(火) 22:31:18.92 ID:+sRW0zmg0
「さて…仕事を探すとは言ったが、どうするかね」

大した伝手は持っておらず、その数少ない伝手も、ろくでもないものだ。

今まで何度死に掛けたことか。あいつに次出会ったら、その時は腹いっぱい飯を食わせてもらおう。勿論奢りで。

駅周辺の広場、中央に鎮座する『ゲッガーロゼット』の足元にあるベンチに、腰を掛ける。

上層部の仕事は信用出来ないから、と自力で探すことになったが、そうは問屋が卸さない。

個人で簡単に仕事が受けられるなら、事務所などは必要無いのだ。

「『ルナ・ザックマン運送』の『リヒト』さんでよろしいですね?」

しかし、今回ばかりは運が良かった。ラッキーボーイだぜぃ。

「…そうですが、何か?」

声を掛けてきたのは、美人の女性。言っておくと、そこまでデカくはない。小さいわけでもない。

彼女と出会った記憶は無く、自分は有名人ではないはずだ。それが、彼女に対する不信感になっていた。

「…失礼。私はとある会社の社長を務めております『ヴィクトリア』と申します」

「まずは、ここにはいない他の方々を代表して、お礼を申し上げます。悩みの種であった『サーシェス・ビアッジ』を斃していただき、誠にありがとうございます」

何故、我々が彼を墜としたことを知っている?そんな疑問が頭に浮かんだが、それを知っている事実に頭が混乱し、疑問は霧散した。

「えっ。あ、はい。…えぇ!?」

「どうしました?」

「あ…いえ。…立ち話も何ですし、どこか落ち着ける場所にでも行きませんか?」

「分かりました」

頷いたヴィクトリアは、先導して街の中へと歩いていく。遅れないように、リヒトも後に続いた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/468.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice