過去ログ - 【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語Part2
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名無しNIPPER
[saga]
2019/02/26(火) 22:37:31.82 ID:+sRW0zmg0
「………」
「どうしましたか?」
「い…いえ…」
連れられたのは、政界の重鎮も利用する高級レストランだった。喫茶店とかに行くと思っていたのに。
水を頼み、飲む。また頼み、飲み干す。それを五度ほど繰り返し、漸く落ち着きを取り戻した。
「…取り乱してすみません。話の続きをしましょうか」
「メニューは見ますか?」
「いえ、俺は頼みません」
金持ってないし。こんな店初めてきたし。平常を装っているが、項辺りは汗がだらだら、と流れていた。
「遠慮せずとも、私が代金は持ちますよ。こちらの我儘に付き合っていただいてるわけですから」
「…じゃあ。このバゲットを」
「遠慮しなくてもいいのに…」
贅沢とは無縁な世界で生きてきたリヒトに、それは酷な言葉だった。
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