過去ログ - 【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語Part2
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969:名無しNIPPER[saga]
2019/06/07(金) 01:22:31.02 ID:dSiJ+d/x0
火星への降下準備中、一通の電文がモニターに映される。内容は単純で、航海の安全を祈るものだった。

もうゴールは目前なのだが、こんなことを態々言うとは余程いい人なのだろう。

そう思いながら差出人を確認した。しかし、想定していた人物の名前は書かれていなかった。

「宙賊かよ」

「そう言いなさんな。身内にはおおらかなもんなんだぜ」

とは言われても、宙賊に対する印象は悪いものしかない。アグルは殺され、幾度となく死線を潜らされた。

「…っと。そろそろ限界点だな。ラサ、やってくれ」

『うん、お兄ちゃん』

「うわっ…」

「露骨に嫌な顔しないでくれよ。お前だって同類なんだぞ」

「俺は、赤の他人に『お兄ちゃん』と呼ばせたこと無いけどな」

「…どっちもキモい」

「ライアちゃん。火の玉ストレートはやめてくれ」

震動する艦の中、無意味な言い争いをする二人だった。


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