過去ログ - 【安価】オルランドゥ大武術会7【コンマ】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価】オルランドゥ大武術会7【コンマ】

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653: ◆Try7rHwMFw[saga]
2019/09/21(土) 23:10:32.26 ID:F0Kx+G6KO
向こうから兵士たちが一斉にやってきた。ウィルさんたちの加勢により、決着が完全についたのだ。

「どけぇっ！！そこのお前らも……」

「彼らは僕らの協力者だっ、フードの男だけを拘束しろっ」

乱暴に押しやられ、男が乱暴に運ばれていく。
彼に訊きたいことは色々あるのだけど、大量殺人を犯したことを考えると……すぐに処刑されるのだろうな。

「クラン君、ありがとう。死霊術師をよく確保してくれた」

「御礼ならラーナに。僕はゾンビを倒しただけですから」

ウィルさんの後ろから、口髭の初老の男性が現れた。一見して上等な服を着ているけど、肩や腿の辺りは血で滲んでいる。

「紹介するよ。ロワール公国首相、デメトリアス・ザンドラーデ公だ」
　
「……！！あなたが」

ザンドラーデ公は無言で跪いた。

「国難を救っていただき、感謝の念に堪えません。……確か、貴女は……イマーラ・ランドルス様ですね」

「……私をご存知でしたか」

「私もダーレン寺の出身です。政の世界に入る前は、武の道を志したこともありました。
貴女の名は世界に響いておりましたから。あのヒースコート卿との一戦は、目に焼き付いております」

師匠が苦笑した。

「意外と皆、覚えているものなのですね」

「ウィル・アピースの登場以前で、拳法主体での武術会史上最強は誰かと言われたら貴女の名は確実に挙がりますから。
隠遁されていたと聞いてましたが、まさかウィル殿と組んで立ち上がっておられたとは」

「成り行きですよ。それに、その意味ではむしろ私の弟子、このクラン・オーディナルの役割が大きいのです」

ザンドラーデ公が驚いたように僕を見た。

「この少年が……！？」

「イマーラさんの言っていることは正しいですよ。彼がいなければ、僕もここにはいない。
ロブソン総師範から、話は聞いていませんでしたか」

「ああ……ただ、詳しくは聞いていなかった。どういうことだ？
そもそも、この黒服たちは……ドルオー組と関係が」

「説明すると長くなります。今、ダーレン寺分寺にいるイーリス聖王国第一王女、ミーシャ・ヴィルエール様も併せて呼んで説明いたします。
ロワールだけではなく、世界が危機に瀕しているのです」

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