百合SS総合スレッド
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125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/10/28(火) 21:50:23.56 ID:WJL5yEPE0
 どうして私に彼女を騙すような真似が出来ようか。私は今まで彼女に助けられ通しだったというのに、その行為は裏切りだ。誠意のない行動だ。やってはいけない。
 そのような、様々な理由を思いつきはした。けれど結局のところ私が彼女に返事をしなかったのは、自分のためでしかなかったのだと思う。答えは初めから出ていた。「考えさせてほしい」と言った私のセリフは、後で思えば嘘でしかなかった。
 嘘をついたと気付いた私は、すでに誠実さを失っていただろう。気付いてもなお私が返事をしなかったのは、彼女を失うだろうという確信があったからである。
 彼女が失われること以上に、私を苦しめる方法はなかった。私にとって彼女は半身であり、彼女が[ピーーー]ば私も死ぬだろうという考えをすら正しい。彼女との友情が私のつまらない人生に彩りを与え、私の汚れた心を覆い隠してくれたのだ。
 彼女は生来の親友だった。彼女にとっても同じであると、私は信じていた。 
 それは驕りだったのだろう。片時も離れず、ゼロ距離の位置にいる自分の事をすら、人間は理解しきれないというのに。たかだか半身であった彼女のことを理解できているなどと思っていた私の心は、当の彼女によって、あっさりと裏切られた。
 いや、裏切りという言葉は似つかわしくない。私の心は一方的なものでしかなかった。それに気付かず、そのイメージを押し付けていたのは私だ。
 彼女は、由紀子はなにも悪くない。
 だのに。それなのに、彼女は私に謝った。
「ごめんね。気持ち悪いよね、でもこれが私の気持ちなの。ずっと前から好きだったの」
 彼女はそしてまた、ごめんねと言った。
 彼女は私に愛を語った。どれほど長く愛していたか、どれだけ辛かったか。私はそのあいだずっと動けず、彼女をただ茫然と見つめた。目の前にいる彼女を、彼女だと信じたくないと思ってしまう。そして、そんな思いを抱いた自分に失望した。
 私は。言いかけて、喉に絡みつく。何を言えばいいのか分からない。
 この時はまだ、私は正解を追い求めていたのだ。
「佳子を愛してる」
 私は、貴方を。
「愛してるの」
 重く重く、彼女の言葉がのしかかる。いっそ死なせてくれないか、いっそこのまま、私のことを誰かが殺してくれないか。そんな希望が、叶えられることはない。
 彼女がそれを望まないから。
「返事を聞かせて? 佳子、貴方は私を好き? 愛してる?」
「私は」
 私は。
 私は。


上手く書き込めてなかったらごめんなさい。



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