【艦これ】大鳳「衣食住に娯楽の揃った鎮守府」浦風「深海棲艦も居るんじゃ」
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113: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/09/15(火) 23:20:38.70 ID:z7zmJKdz0
「ハラショー、これはいいクッキーだ」

「あひはほうほはいはふ!」

「ヲーちゃんに作ってあげたら作りすぎちゃって」

 潮の作ったクッキーを食べながら、ヴェールヌイの淹れたロシアンティーを飲む三人。
 一人頬がパンパンになっているが、いつものことなので二人はスルーする。
 この組み合わせになったのは偶然であり、基本的に誰が誰と仲が悪いということの無いここにおいては、廊下で偶々会ってというのは珍しい話ではない。
 クッキーのサクサクという音が暫く三人の間を包み、一息ついたところでヴェールヌイが最初に口を開いた。

「二人は、この先どうするか決めているのかい?」

「雪風はしれぇと大淀さんが作ろうとしてる施設のお手伝いがしたいです!」

「私は、その、ヲーちゃんみたいな子達がまだ他にもいるなら探して保護してあげたいかなって……」

 雪風の言う施設とは、艦娘の為の駆け込み寺のようなものだ。
 自分達の力で明日の生活費を捻出していかねばならない現状で、新たに生まれてきた艦娘を受け入れられない鎮守府も少なくない。
 潮の言っているのは言葉通りの意味であり、非公式に深海棲艦達を保護したいということである。
 ただ優しいだけでなく、その意志を貫く覚悟と強さがあるからこそ、やりたいといえる話だ。
 それに賛同するであろう者もこの鎮守府には少なくとも二名はおり、一人で全くのゼロから始めなくていいのは彼女にとって救いだった。

「二人とも、もう決めていたんだね」

「ヴェールヌイはどうするんですか?」

「そうだな……帽子でも作ってみようかな」

「ヴェールヌイちゃん、ずっと帽子被ってるもんね」

「どれも私の帽子には皆の思いが込められてているから、被っていると落ち着くんだよ」

 一度は失ってしまったが、新たに皆から貰った帽子達はヴェールヌイには宝物になっていた。
 そんな彼女だからこそ、いざ作るとなれば気持ちのこもった帽子が出来上がるのは容易に想像できる。

「――今度は、違う意味でバラバラだね」

「でも、気持ちはひふはっへひっほへふ!」

「言い終わるまで食べるのを待てなかったのかい?」

「慌てなくてもまだあるから大丈夫だよ、雪風ちゃん」




 それぞれの歩む別々の道、然れどそれは幾度も交差し、繋がっている。


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