【艦これ】大鳳「衣食住に娯楽の揃った鎮守府」浦風「深海棲艦も居るんじゃ」
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763: ◆UeZ8dRl.OE[sage saga]
2018/03/05(月) 21:56:30.45 ID:HEzz1bxk0
 戦った。戦い続けた。腕が折れたこともあった。足の骨が見えたこともあった。それでも私は戦った。ただただ敵を葬り続けた。
 ある時、急に体にガタがきた。既に前線で戦っている最初の仲間は私一人になっていた。その仲間の一人に頼まれ、後進を育成することになった。
 どうすれば艦載機は意のままに動き、敵の攻撃を掻い潜り、仕留められるかを毎日毎日骨の髄まで叩き込んだ。
 鬼、悪魔、血の通っていない鉄の女、そう陰で呼ばれていたこともあった。ただ生き残り、ただ敵を倒す術を教えていただけだというのに、彼女達には仲間の血と肉で作られた航路の上を歩いている自覚が無いのだろうと、私は思った。
 こうしている間にも、前線では仲間が一人、また一人と散っている。無為に命を散らせての現状維持など、何の意味もない。

(あの二人が残してくれた活路、絶対に守らないと)

「――その顔、どうにかならないの?」

「……笑い方なんて、忘れてしまいました」

「そんなんじゃお嫁の貰い手がなくなるぴょん」

「貴女は別の意味で無さそうですね」

「大きなお世話でぇーっす」
 
「――ねぇ、卯月」

「何だぴょん?」

「ここで私がこうしていることが、本当に終戦への手助けになっているんでしょうか」

「少なくとも、あのまま前線で戦い続けて沈まれるよりはなってるぴょん」

「まだ、普通になら戦えます」

「――貴女は敵を倒したいの? それとも仲間を守りたいの?」

「……さぁ、もう分からなくなってしまいました」

「だったら、一度思い切って戦いから離れてみたらどう?」

「そんなこと出来るわけ――」

「卯月を、誰の秘書艦だと思ってるぴょん」

「……貴女が羨ましいわ」

「結構大変よ、老人の介護って」

「いつかは、貴女みたいに見つけられるのかしら」

「“手を伸ばさぬ者は願うなかれ”、まずは自分で色々やってみるぴょん」

「あの御方の言いそうなことですね。――それにしても、いつの間にか似てきたわね、貴女」

「それ、全然嬉しくない」



(私の、私だけの為すべきこと……本当にそんなもの、あるのかしら)


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