【艦これ】大鳳「衣食住に娯楽の揃った鎮守府」浦風「深海棲艦も居るんじゃ」
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◆UeZ8dRl.OE
[sage saga]
2018/05/16(水) 22:39:19.45 ID:h8iiIMe80
春の穏やかな昼下がり、山城は縁側で寛いでいた。彼女が愛してやまない姉の扶桑は現在秘書艦日を満喫中でここには居ない。
特に予定もなく、時雨達も出掛けていて訪ねてくる人物などいるはずもない――はずだった。
「――私に何の用?」
「お姉さん、今幸せ?」
「見て分からない、縁側でお茶飲んでるのよ」
「へー、幸せなんだ。あんなに不幸だったのに、良かったね」
「……大鳳と加賀が会ったって言ってたの、貴女ね」
猫を抱いた謎の少女、二人から聞いた特徴と服装も一致しており、山城は警戒を強める。話だけでは分からなかった不気味という印象も、実際に相対してみて彼女も同じものを感じていた。
「凄いよね、絆の力って。だいぶ堕ちてたのに、あんな簡単に引き戻しちゃうなんて」
「……」
「ねぇ、お姉さんはどうかな? 戻ってこれる?」
「――ふふっ」
「?」
「あー、不幸だわ。ホントに不幸。舐められたものね、今更トラウマを抉られても絶望を突き付けられても苦でも何でもないわ。ゼロどころかマイナスから始まった第二の生がまたゼロに戻ったって、上を向いて歩ける今の私に、精神攻撃なんて無駄なの。分かったら出てって、今日は暴れる気分じゃないんだから」
「そっか、お姉さん“を”攻撃するのは無駄なんだ。じゃあ時雨って娘? それとも満潮? ねぇ、誰がいい?」
「勝手にすれば? 加賀が戻れたならあの子達も必ず戻れるんでしょうし、無駄だと思うけど」
「へー、本当に揺らぎもしないなんて、これはちょっと予想外だったかな」
楽しそうに、心底楽しそうに少女は笑っている。山城は何故この少女に不気味という印象を受けたのか、理解した。
どう足掻いても得たいの知れないモノの掌の上にいる、そんな感覚がずっと拭えないのだ。
「……貴女、何が目的なの?」
「人生には適度な刺激が必要って言うでしょ? そんな感じ」
「もう人間の一生分ぐらいの刺激があったからいらないわよ」
「――ねじれたものが元に戻るとき、元通りになるとは限らないから」
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