【R-18】由比ヶ浜結衣はレベルが上がりやすい
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605:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage saga]
2015/12/31(木) 22:30:14.61 ID:C5iodEB80
不意に由比ヶ浜が足を止めた。
見渡せばそこには見覚えがある。
二年前の夏、浴衣の由比ヶ浜と並んで歩いた道だ。
その後の記憶と比べればまだ小さく淡いものだが、
それでも由比ヶ浜の気持ちから逃げた思い出は心臓の棘を軋ませた。
「……ここまででいいから」
由比ヶ浜は小さくそう告げる。
それは魔法を解かす最後の合言葉。
この一言で俺達は切り離され、特別な時間は終わってまた日常が戻ってくる。
かつてはそういう特別さを不運不幸と割切っては身を伏せてやり過ごし、
戻ってくる日常だけを頼りに生きていた。
けれど今は足が止まる。
進めない、進みたくない。
特別な時間は何時までも特別で、終わらないが故に特別なのだと信じたかった。
どうしてもそんな気持ちが途切れず、途切れない気持ちは握力を緩めなかった。
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