ケッコンカッコカリ〜初霜の場合〜
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3:オメガ
2016/04/09(土) 17:23:48.72 ID:T6plTjo40
「提督、いらっしゃいますか?」
「居るぞ、入れ。」
「失礼します。」
そう言って私は執務室に入る。今日の秘書艦は長門さんのはずだがすでに仕事を終えて部屋に帰ったのか姿は無かった。提督一人なら好都合である。
「…何か用かな?」
いつもと変わらない表情で提督は問いかけて来た。
ずるいと思う。昨晩あんな告白をしておいて至って平静なのだ。これではこれから思いを伝える私の方が緊張してしまう。

「…提督、昨日の話なんですが…」
「…」
「私は…」
「ストップ、少し心の準備をさせてくれ。」
前言撤回。ポーカーフェイスを装ってはいるが提督は提督で緊張しているらしい。現によく見ると緊張からか手が震えている。

「…よろしいですか?」
「…あぁ、こちらは大丈夫だ。」
少し深呼吸をして気持ちを落ち着けていた提督は覚悟を決めた様子で私の事を見てくる。言え、この人への思いをぶつけるんだ。と自身を鼓舞する。
「…提督、あれから少し自分でも考えました。私は本当にあなたの事が好きなのか、
今返事をして良いものなのか…そして、霞ちゃんに言われた言葉で決心がつきました…」

「私もあなたの事が好きです。」

「…そうか、ありがとう…」
「…なかなか恥ずかしいものですね。思いを伝えるというのも…」
思わず提督から顔を背けてしまう。これで提督と晴れて恋人同士である。
他の提督LOVE勢の事を考えるとまだ問題が無いわけでは無いが、まぁ後の事は後で考える事にして今は彼と恋人同士になれた事を喜ぶとしよう。
「昨日は俺の方がそれをやったんだ。初霜がやらないというのも少々ずるいと思わないか?」
少々意地の悪い顔をして提督が言う。
「…意地悪…」
「俺が悪かったよ、そう拗ねるな…」

「…提督…恋人同士といったらアレですよね。」
多少は反撃しても構わないだろう。私は唇を提督に向ける。
「…」
「…悪いと思ってるならそれなりの謝意を見せてくださいよ。」
「…分かった。」
私は軽く口付けしてくるくらいに思っていたが、提督は私の事を抱き寄せやや強引に唇を合わせてきた。
だが、こういうのも悪くないと思う。


「…ぷはっ」
30秒かそこいらだろうか、長い口付けを終え唇同士が離れる。キスの間に混ざり合った唾液がこぼれ落ちる
「…初霜、君が良ければで良いんだがこの続きもどうだ…?」
「続き?」
「まぁ、平たく言えば君をこのまま抱きたい。無論、夜戦的な意味で…」
「っ!?…分かりました、提督に任せます。」
「…無理しなくても良いんだぞ。」
「私もここまでしといて今更後には引けませんよ…よろしくお願いします。」
同室の雪風には…霞が何とか上手く伝えてくれる事を祈ろう。
「流石に執務室でするわけにもいかん。俺の自室に移動しよう。」
「はい。」
そう言うと私は提督の腕に抱きつく。
青葉にでも見られたら面倒だが、いずれにせよ私と提督がこんな関係なのは遅かれ早かれバレてしまうだろう。
現在私が提督に恋心を抱いてる事を明確に知っているのは21駆メンバーと霞、雪風くらいだ。
彼女達には何度かこの件を相談した事がある。彼女達は信頼できるから良いとしよう。
そして問題はその他の艦娘である。この前のバレンタインの件で私も提督狙いである事が少々鎮守府に広まってしまっている。
もちろん口伝えの噂なのでどこまで広がっているかは分からない。
だが秘書艦を務める事が多いとはいえ提督と一緒に居る時間が増えれば怪しく思う艦娘も多くなるだろうし、
何かの拍子にイチャイチャしてる所を目撃される可能性もある。そして人の口には戸は立てられない。なので私は開き直る事にした。
「初霜…」
「これくらい良いでしょ。」
「誰かに見られたら…」
「その時はその時。誰かに会ったら私が堂々と宣言しますよ。『私はさっき提督と恋人同士になりました。』って。」
やれやれ、といった表情で提督は私と共に自室へと向かう。




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