137:初めてのキス、そして…… ◆uFgKAeBDKs[sage saga]
2016/08/11(木) 00:17:21.53 ID:JeB2AmVTO
咲「じゃあさじゃあさっ、その人のこと考えながら笑ってみてよ。大丈夫、和ちゃん絶対可愛いもん!」
和♂「そ、そうでしょうか…」
咲「うんっ。ほら、私の顔を、好きな人だと思って。ねっ」
俯いた顔を上げて、和ちゃんが私の顔を見た。
和♂「っ…」
一度、思案顔で小さく俯く。
その、どこか儚げな表情に、胸の奥のどこかがドキリと痛んだ。
和ちゃんは、意を決したように口元を結んでから、私に向かって微笑み掛けてくる。
和♂「……っ」ニコッ
そうして、歪むように表情に映し出された笑顔は、いつもの笑顔で――
咲「もう…和ちゃん、それじゃいつもと変わんないよ〜」
和♂「っ〜〜」
和ちゃんの口が、息が詰まるように唇を引き結ぶ。
その途端、何かが決壊したように、目尻からは涙が溢れて、こぼれた。
咲「えっ、あ……。どうしたの、和ちゃん?」
和♂「うっ、うっ、ごめんなさい、咲さん……友達って言ってくれたのに、笑顔を変えられなくて、ごめんなさい…っ」
咲「ううんっ、そんな! 全然いいよ! 大丈夫だから、ね? 落ち着いて…」
小刻みに震える背中にそっと手を添えると、改めて身体がかっちりしていることに気付かされる。
でも、口元を押さえる左手。 そして俯いた顔をさらに庇うように、右手の甲で涙を拭う仕草は、なんとなく女の子だなって思う。
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