139:初めてのキス、そして…… ◆uFgKAeBDKs[sage saga]
2016/08/11(木) 00:25:05.98 ID:JeB2AmVTO
咲「和ちゃんは…その人に、告白〜とか、考えたことないの?」
和♂「――…ええ、はい、そうですね。ありえませんよ」
咲「どうして?」
何気ない質問。
人生初と言ってもいい本格派恋バナに、私は随分と浮かれているみたい。
和ちゃんが再度、今度は視線を横にずらして、私から視線を逸らした。
和♂「だって…それは、そんな。…想いを伝えても、きっと困らせてしまいますし」
和♂「それに、上手くなんていくはず、ありませんから…」
引きつった顔に浮かぶ、穏やかな目元。
あの瞳の奥は今、告白したときのことを綿密にシミュレーションしているのだろうか。
そしてその時の眼差しが、これなんだ。
咲(――ああ、なんて……優しい視線)ズキッ
咲「…和ちゃんは、本当にその人のことが好きなんだね…。相手のことばかり心配してる」
和♂「そうですね……大切なひとですから……。これ以上迷惑は掛けたくありません」
和ちゃんの気持ち、なんとなく判る気がする。
自分の行動で相手が不幸になるくらいなら、身を引きたいってことなんだろう。
自分の考え得る選択肢の中で、自分にできる最大限の幸福を相手にあげたいって気持ち。
咲(お姉ちゃんに相手にもされなかった夏、その瞬間、自分でも驚くほど簡単に引き下がっていた)
相手を困らせるかも知れないこと、私もきっとできない。
227Res/207.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20