72:名無しNIPPER[saga]
2016/08/02(火) 22:50:04.07 ID:ias3hxaK0
第25話 想い違い
二人はお互いを睨み付け、互いの出方をうかがう。
勇者の腕がピクリと動く。
魔法使い「 」
その動きに反応して、魔法使いは口を開いた、しかし
魔法使い「!!」
王者の剣から走る稲妻が魔法使いの詠唱を阻む。
とっさに魔神の杖をかざす、杖の先端に装飾されたスカイブルーの水晶に稲妻が吸い込まれ、魔法使いの魔力を回復させた。
魔法使い「!」
魔法使いの視界の中にすでに勇者の姿はない。
視線が勇者を探すよりも先に、魔法使いは詠唱を唱えていた。
魔法使い「炸裂呪文!」
魔法使いを中心に、空間が膨張し、弾けた。
勇者「!」
魔法使いの上方、剣を振り落とさんとしていた勇者が吹き飛ばされた。
吹き飛ぶ勇者を、魔法使いの視界がとらえる。
頭よりも先に体が動く、不測の事態や奇襲に対する対応力は数年間の冒険から培われた経験の為せる技である。
魔法使い「幻妖呪文」
魔法使いのふるう杖から薄紫の煙が噴き出し、魔法使いの姿をかき消した。
勇者「……」
地面に着地した勇者は、紫煙の漂う地点へ向け手をかざす。
勇者「―― 極 大 雷 撃 呪 文 」
魔法使い「なっ!?」
轟く雷鳴と爆裂する光の暴力が、勇者のかざす手の先を破壊で埋め尽くす。
魔法使い「――ッ」
想定外の極大呪文に魔法使いは動揺する。
極大呪文、下手をすれば即死の可能性すらある魔法だ。
そんな呪文を自分に向け、仲間に向け放ったことに、戦いが始まってなお、魔法使いは信じたくはなかった。
魔法使いの行動が遅れる。
魔神の杖での吸収が間に合わず、吸収を逃れた雷撃が魔法使いの左腕と右足を飲み込んだ。
魔法使い「がぁあぁぁぁッ!!」
左腕の前腕から先と右足の膝から先が消滅する、断面は焼けただれ固着していた。
肉の焼けるにおいが鼻孔をつく。 激痛に意識が遠のいた。
……
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