カチューシャ「首輪」
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29: ◆2QfXBkV1Yr70[saga]
2016/12/21(水) 18:15:40.48 ID:aNUoZy1m0
その日の夜。私はいつものようにカチューシャ様と共に『会議室』へと足を運んだ。当然周りに人影はなく、校舎も学生寮も静寂に包まれている。

カチューシャ「今日はまた一段と冷えるわね……ノンナ、今日はやめておこうかしら0」

ノンナ「いえ、同志カチューシャ。一瞬でも手を抜けば今迄積み上げていたものが崩壊してしまいます。ちょうど大洗戦のように」

カチューシャ「……あなたこの時間になる前は必ずあたしを煽るわね、まったく」

ノンナ「いえ、私は事実を述べたまでですので」

カチューシャ「そんなみえみえのしらばっくれ方して……よっぽどキツいのが欲しいようね」

ああ!カチューシャ様が私を言葉攻めしてくださっている!この事実だけでも私は足がすくむほどの恐怖と快感が訪れる。

カチューシャ「……まあいいわ。今日はもともと特別なやつをしてあげるつもりだったから……と、ついたわね」

『会議室』のカギを開けようとすると、カチューシャ様が制止した。

カチューシャ「今日は先に来て、暖炉を起こしていたの。こんなに寒かったんじゃ、事を及び始める前までに部屋があったまらないわ」

そういってカチューシャ様が扉を開けると、たしかに暖炉に火がくべてあった。

カチューシャ「それじゃ、今日の反省会……と行きたいところなんだけど、どうやら飼い犬が最近生意気なのよねぇ」

ノンナ「ッ」

そういうと、カチューシャ様は私に流し目を送った。これはいつもの合図。この目だ。この目をみるだけで私はカチューシャ様の犬になりさがる。そしてそのことを心底喜んでいる自分がいるのだ。やはり私は生まれもっての犬なのだと実感できる。この時だけ、カチューシャ様の犬でいればいいのだ。

カチューシャ「ノンナ、おすわり」

ノンナ「わんっ♡」

カチューシャ「あら、もう犬になってしまったのね。でも今日はちょっと特別と言ったでしょう。ノンナ、椅子に座りなさい」

ノンナ「わんっ」

カチューシャ「そのまま両手両足を縛るわ。そうね、ついでに目も縛ろうかしら」

カチューシャ様が次々と私に布を巻き付けていく。その光景はさながら子どもが奉公をしているようだ。実際には私を縛り、私を苦しめ、私を悦ばせる準備なのだが。

カチューシャ様の手がついに私の顔に伸び、身体の自由どころか、視界さえ奪われてしまった。どこにカチューシャ様がいるのかは感覚でわかるのだが、カチューシャ様の姿が見えないというのが残念だ。

カチューシャ「……ノンナ」

ノンナ「はぁん……」

カチューシャ様の吐息が耳元にかかる。

カチューシャ「あら、急に耳元でしゃべられてびっくりしたかしら……ふふ、しばらくこのままでしゃべるわね」

ノンナ「ふぁい……」

私はカチューシャ様を耳元と後頭部に感じた。




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