19:名無しNIPPER[saga]
2017/03/04(土) 18:16:19.98 ID:Umg3hOim0
翌日、緑は早朝から森の中にいた。
「……これとこれ」
久しぶりに取る山菜。いや、山菜というより毒草か。
ひと思いに殺す為の草なら簡単に揃う。キノコなら少量どころか触るだけで殺す力さえある。
だが、健康体のまま理性を乏しくする薬をつくるとなると話は別だ。
幸い時間はたっぷりとある。時間をかけていいなら身体にじっくりと蓄積するタイプの毒を選ぶだけだ。
「村長の事を考えると、性欲を失わせてはならないか」
九十二歳になる緑でさえ、村長の存在は怖い。逆らわないだけでは足りない程度に。
「難しいのは妹はまだ子供だという事……」
例えば饅頭に毒を仕込むと、毒の量が均一になってしまう。狙って量を変えたとしても、間違えて取り変えられるかもしれない。
となると、必要な事は一つ。
(まずは長女と仲良くなり、共に酒を呑むしか……)
酒の席に子供はいない。そうすれば長女だけを狙う事ができる。
「やれるか……、いや、やるしか……」
緑は気付いていなかった。自身の頬が緩んでいる事に。
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