【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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182:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/24(水) 16:14:27.85 ID:Eb2omwdb0
落ちそうになった彼女を、舵を取るもう片方の手で押しとどめ、ソフィーはヨットを、暗い海へと驀進させた。

「あ……」

手を伸ばした汀(なぎさ)の目に、車椅子に乗った坂月が、無数の手斧に叩き潰され、そして黒い影に飲み込まれるのがうつった。
しかし、次の瞬間、彼女は息を呑んで硬直した。
海岸をびっしり埋め尽くすように、アンリエッタ・パーカー達が立っている。
その妙に白く光る目玉が、一斉にこちらを向いたのだ。

「あれらの目を見ては駄目! 今のあなたには荷が重すぎる!」

ソフィーが絶叫のような声を上げる。
波を蹴立てて沖に進むヨットの方に、アンリエッタ達は足を踏み出した。
その数百の影がゆらゆらと陽炎のように揺らめき、黒い、ドブ沼のような色になる。
そして全員が海に溶けた。
何を、と思った時には遅かった。


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