【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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250:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/25(木) 19:00:49.42 ID:vhS4jR9Y0
「消えることはない。私は、一生そのカルマを背負い続け、一生苦しまなければいけないんです」
「…………」
「それはいつか、私の心を蝕み、体は朽ちて、死へと誘っていくでしょう。私は、やはり苦しみの中で死ぬのかもしれません」

汀は、しかし男の方を向いて、屈託なく笑ってみせた。

「でも……それが『生きる』ってことでしょう?」

男は目を見開いた。
彼はしばらく汀の笑顔を見ていたが、やがてそっと視線をそらし、杖を手にして立ち上がった。

「いや……その通りだな。すまない。時間をとらせた」
「いえ、いつでも」
「ああ。また来るよ」

コツ、コツ、と杖を鳴らして出口の方に向かって歩いて行く男性。
その向こうで、白衣を着た、眼鏡の女性が彼を待っていた。
女性に支えられ、男の姿が向こうの通路に消える。


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