53: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/06/25(日) 17:19:26.38 ID:ydzk62+70
【ネルフ本部 発令所】
シンジ「はぁっ、はぁっ、父さんっ!」
ゲンドウ「お前と話している……いや、どうした?」
シンジ「忙しいのはわかってるよ。ごめん。頼みがあるんだ」
ゲンドウ「手短に済ませろ」
シンジ「僕が、初号機に乗って出撃したときに、怪我をした子がいるんだ。その子がとても重い怪我みたいで」
ゲンドウ「……」
シンジ「ネルフ付属病院に転院させるのは無理かな」
ゲンドウ「甘えは許さん、望みがあるのならば自分で勝ち取ってみろ」
シンジ「でも、僕じゃできる範囲が、だから父さんに頼んでるんじゃないか!」
ゲンドウ「俺を動かすに足る理由を示せ」
シンジ「なんだってするよ。エヴァにだって乗り続ける。それならどう?」
ゲンドウ「取り引きしたい場合は、自身の不確定な行動に対して手にあまる発言をするな。なぜ、助けたいと思った?」
シンジ「えっ?」
ゲンドウ「我々は使徒を相手に戦っているのだ。怪我人はこれからも出続ける」
シンジ「そうかもしれない、けど!」
ゲンドウ「クラスメイトだからか」
シンジ「友達の妹なんだ! 僕のせいで怪我したんだ!」
ゲンドウ「誰しもに救済はない。お前は、友達だからという理由で選ぶのか?」
シンジ「……っ!」
ゲンドウ「どうした? この程度で揺らぐのか? もう一度だ。お前が怪我をさせる人々はこれからも出続ける。エヴァに乗り続けるとはそういうことだ」
シンジ「ぼ、僕は……」
ゲンドウ「シンジ! 答えろ!」
シンジ「う……」
ゲンドウ「責任を持てないのならば帰れ、目障りだ」
シンジ「自分の目の届く範囲は、守りたいんだ。だって、それが僕がエヴァに乗る理由だから!」
ゲンドウ「俺に褒められたいからというのは、取り繕ってつけたウソだったのか」
シンジ「違う! ……ひとつじゃないんだ。僕が乗り続ける理由は誰かに嬉しいと思ってほしいから」
ゲンドウ「多様性はある、だが、お前が望む未来は実現に程遠い」
シンジ「お願いだよ、父さん。どうか、転院させてやってほしいんだ」
ゲンドウ「ふっ、次は拝み倒しか」
シンジ「どうしたらいいかわからないんだよ!」
ゲンドウ「……」
シンジ「くっ!」ギリッ
ゲンドウ「お前がやっているのはなんだ? 求めている結果に至るまで、お前にできるのはなにか、よく考えてみろ」
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