3: ◆JdP.BncS3o
2017/07/20(木) 02:04:47.83 ID:tOIXXBPCo
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2合目 あおいちゃんの応援
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金曜日。学校から帰ってすぐにあおいちゃんの家に向かった。
飯能駅に着いたのは午後7時頃。
「いらっしゃーい!」
「お世話になります」
ご両親も揃って出迎えてくれて、とても緊張する。
それからあおいちゃんの後をついていって部屋に入れてもらった。
広い部屋の真ん中に置かれた小さなテーブルの上にティーカップと見覚えのあるクッキーが並べられていた。
「ほのかちゃんがうちに来るって言ったら、店長さんとひかりさんがこの紅茶とクッキーを持たせてくれて」
「ああ、見覚えがあると思った」
「ほのかちゃんモテモテだねえ」
「あ、ええと……」
「……ごめんね、一緒に行けなくなっちゃって」
「それは……残念だけど仕方ない……勉強がんばって」
あおいちゃん、せっかく企画してくれたのに実力テストで散々だったらしく、期末テスト対策のため補習を受けることになり、そのうえひなたちゃんまで付き添うと言い出して、再度話し合った結果私とここなちゃんの2人だけで行くことになった。
「明日は2人でいくんだよね」
「うん。でもここなちゃんはしっかりしてるから特に不安はないかな」
「じゃなくて、告白するの?」
私はまるで漫画のように、あやうく飲みかけの紅茶を吹き出しそうになった。
「んなっ……?」
「ってひなたが言ってたんだけど何を告白するっていうのかな」
「さ、さあ……」
「ひなたってさ、ときどきわけがわからないこというから困るよね」
「あはは……そうだね」
「ただ一つ言えるのは」
「うん」
「どんな告白だろうと、ここなちゃんはほのかちゃんの気持ちを受け止めてくれるはず!ほのかちゃんファイト!」
あおいちゃん……意味、わかってるんだよね?
「じゃなくて、違う……ここなちゃんとはそういうのじゃないから」
「えっ、そうなの?……あっもうこんな時間。早く寝て明日に備えなきゃ」
「うん、おやすみなさい」
ここなちゃんのことは確かに好きだけど、それはあくまでも友達として。
告白するとか……ありえない。
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