【がっこうぐらし】安価ぐらしDAY1【生き延びよう!】
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399: ◆JIAuvu1PvIJ6[saga]
2017/08/22(火) 18:28:08.55 ID:VU8xezxh0

アリス「このっ!」

捕まれた腕を振るって”彼ら”の腹部を強く蹴飛ばす
それが人間だったならきっと、隙を作ることができたと思う
けれどそれは

アリス「っ」

人間ではなかったから。

アリス「痛っ」

その痛みは一瞬じゃなかった。
ゆっくりと、しっかりと、馴染ませるように、苦しませるように
噛み付く”彼ら”の歯は私の肉に食い込んでいく
圧迫感が皮膚を超えて肉に届いて初めて本格的な痛みが脳を打つ

アリス「あ゛」

針を通すのがプスリ。という微かな亀裂の痛みであるならば、
噛み千切られるのはブツリ。という、重い亀裂の痛みだった
どちらかと言えば、握り締めた風船が指の隙間から逃れるように膨らんで破裂するような感覚

アリス「ぅ……」

一瞬で力が抜けた。考えが吹き飛んだ。
噛み付かれたのではなく――噛み千切られたから
膝を突いた瞬間、群がってきていた”彼ら”が押し寄せてきて
指が踏み砕かれ、踏まれた足がへし折れて
全身から血が抜けていくのが分かった
みっともなく、子供のように、力が入らないがゆえに漏らしてしまったのを感じた

ゆっくりと確実に死んでいく。痛みと熱さに焼かれるように
それが分かっても、怖くは無かった、後悔はなかった
ただ、ただ扉の向こうにいる”遺産”が、願わくば無事に救出されて欲しいと
それの足枷に、手枷に、躊躇いになってはいけないのだと

立ち上がれない足で床を這って、物を握れない手を窓枠に引っ掛けて
最後の力でよじ登ってみる

アリス「…………」

心地のいい、浮遊感だった。自由であることを感じた
ゆっくりと、目を瞑る


――ねぇ慈。今の私は、君は笑うことができてる?


何かが、弾け飛んで消えていく。それでも雨は……降り続けた


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