【悪魔のリドル】兎角「一線を越える、ということ」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/21(月) 21:52:46.26 ID:u1xI7N2CO
 四人は上映時間が来るまでアパレルショップ巡りをすることとなった。
 ただし目的は服を買うことではなく、晴と柩が兎角と千足に色々な服を着せて楽しむためであった。

 兎角にしても千足にしてもあまり服に頓着しない性格なため普段のデートでは薦められた服を一着二着試着する程度で、後はそれぞれの相方のファッションショーの観客役になっていた。
 しかし口には出していなかったが不満だったのだろう、晴も柩も好機とばかりに兎角と千足を着せ替え人形にして楽しんだ。
 それは大分楽しかったらしくローターのスイッチも思い出したかのように一、二度入れられるくらいであった。
 ボーイッシュ。ガーリー。シック。兎角らは普段なら手にすら取らないようなセクシーな服やゴシックロリータな服も着させられた。
 試着室のカーテンがまくられるたび晴と柩は可愛いだの似合うだのきゃいきゃいと盛り上がるが、兎角と千足からしてみればさっきまでとは別ベクトルで最上級の羞恥であった。
 ただしやはり二人とも抵抗はしなかった。

 地獄のファッションショーが終わったのはそれから数十分後、今店を出ればちょうどいい時間に映画館に着くという理由のためであった。
 兎角と千足はほうほうの体で、晴と柩は名残惜しそうに店をあとにした。

 ショッピングモールのメインストリートをのんびりと進む四人。晴は兎角と、柩は千足と腕を組んでいた。
 この時晴はローターのスイッチを入れていなかったが、それでも映画館に近付くにつれて兎角の興奮は高まっていく。
 いや、兎角だけではなかった。
 千足、そして晴と柩までもがこれから起こることを期待して密かな興奮が押さえられずにいた。


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