わたしとヒトとアライさん
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717: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 22:59:41.88 ID:pRC5RtmI0
目が覚めた飼い主の視界に真っ先に映ったのは見知らぬ天井だ。

網目模様の天井。照明の無い暗い空間。背中に伝わる壁の感触。

いやそれは壁ではない。ベッドの床板だ。その端から伸びたワイヤーで両手両足首が縛り付けられている。
以下略 AAS



718: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:02:57.41 ID:pRC5RtmI0
まずい仕事を引き受けた。違う。引き受けた仕事は本当は仕事ですらなかった。

何の事は無いよく見かけるアライさん駆除の仕事を引き受けたつもりだった。新人でもこなせるレベルのよくある仕事をだ。

新人のハンター、店員のスキルアップには丁度いい。そう考えた飼い主は店員を誘ってこの仕事を引き受けた。
以下略 AAS



719: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:04:33.59 ID:pRC5RtmI0
「気分はどうですか?」

遠くから聞こえて来た声の主を、首を精一杯動かし視界に収める。

薄暗い空間で逆光を浴びて見えるのは獣の耳と尻尾。声の主はフレンズ。
以下略 AAS



720: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:11:21.63 ID:pRC5RtmI0
何故こんな所にいる。何故この状況で平然としていられる。

理由として考えられるのは、このタヌキのフレンズが飼い主にとって敵に値する存在だからだ。

タヌキのフレンズがそのような立場にいるのは別に珍しい事ではない。
以下略 AAS



721: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:15:15.36 ID:pRC5RtmI0
現に目の前のタヌキの顔には軽蔑と憎悪、加虐心が貼り付いている。

飼い主に対して敵意を持っているのが目に見えてわかる。

彼女もアラアンチの被害者だろうか。残念ながらそうとは言い切れない。
以下略 AAS



722: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:28:54.53 ID:pRC5RtmI0
飼い主「最悪」

タヌキ「これ食べて。お腹空いてるよね?ここに来てから大分時間が経ってるし」

タヌキが押してきたワゴンの上にスープが入った皿が乗っている。これを食べろ、という事のようだ。
以下略 AAS



723: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:33:15.33 ID:pRC5RtmI0
飼い主「何なの?殺すなら今の食事に毒でも入れればよかったのに」

タヌキ「それはできないの。大母からの命令だから」

飼い主「大母?」
以下略 AAS



724: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/13(火) 23:54:04.22 ID:pRC5RtmI0
再び一人になった空間に漂うスープの香りに食欲が刺激される。

先程の4口だけじゃ満足するどころか腹5分目にも満たない。だけど手が届かない。

もしそのつもりでこれを片付けていかなかったのだとしたら、何て酷い事だろうか。
以下略 AAS



725: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/14(水) 00:16:03.35 ID:peCMMjMZ0
再び扉が開かれる。首を精一杯動かし視界に収める。

視界に映った影はタヌキやアライさんに比べて大きく、太い。

これだけで飼い主は残り4割の予想がほぼ間違っていないと確信した。
以下略 AAS



726: ◆7Yg2t5JHRU[saga]
2018/03/14(水) 00:17:19.85 ID:peCMMjMZ0
♪つづく♪


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