おくさまはおきつねさま
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4:名無しNIPPER[saga]
2017/11/18(土) 19:51:20.67 ID:8h1RBcBe0
立冬。十一月は僕の中ではまだ秋だが暦と社内はもう冬だと言う。うちではまだまだ食欲の秋なのだが……考えてみればそれは年中変わらないかもしれない。

今日も退社して肌寒い外から帰宅した。手下げた袋には本日のお供物が入っている。

「ただいま」

和室の襖を開けると畳に横になっていたまこもは慌てて体を起こした。

「あ、あわわ。おかえりなさい、です」

「……何かしてた?」

「何もしてませんよ」

「まあいいや。ほら今日は」

「あ、いなり寿司ですね!」

「え、当たり……だけど、まだ袋から出してもないのに分かるのか」

「こんなにいい匂いがしてるんですよ? 分かっちゃいますよ」

唖然として袋を持ったまま立ち尽くす僕にまこもは自分から寄って袋を漁り始めた。大きな尻尾が上機嫌を表して揺れる。



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