イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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197: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2018/04/29(日) 02:20:51.69 ID:LBt+Ira50
…波止場…

提督「んー…いい風♪」

…庭のパラソルと小さい丸テーブル、それとデッキチェアを波止場に運んできた提督たち…提督は濃いサングラスをかけ、グレイ提督は軍帽を脱いで膝の上に置き、豊かな髪を風になびかせている……ヴァイス提督は相変わらず制服姿ではあるものの、さすがにワイシャツとネクタイ姿で上着は着ていない…

グレイ提督「大変心地良いですわね……あら♪」

ルチア「ワフッ…♪」とことことやって来て波止場の黄色いレンガ敷きにおすわりをし、左右に尻尾を振って地面を掃いているルチア…

グレイ提督「ふふ、あなたも何か欲しいのね?…ではカンピオーニ提督に伺いますから少々お待ちになって……フランチェスカ、この子に何かあげてもよろしいかしら?」

提督「ええ、犬が食べても大丈夫なものなら」

グレイ提督「よかったですわね…それではこれをあげましょうね」きゅうりのサンドウィッチからパンの端をちぎり取り、ルチアの鼻先に差しだす…

ルチア「ワフッ、ハフッ……♪」

グレイ提督「まぁ、何とも愛らしいこと……ふふ」

提督「あんまり食べ過ぎちゃだめよ?」ルチアを指差して冗談めかした口調で言うと、ティーポットを取り上げて注いで回る…

グレイ提督「ふぅ、いい香りですわ…♪」

ヴァイス提督「ヤー(はい)…きっといい紅茶なのでしょう」

提督「ふふ…さぁどうぞ?」お菓子ときゅうりのサンドウィッチ、それにスコーンがクローテッドクリームと一緒に並べてある…

グレイ提督「それではいただきます…今日はホワイトティーの気分ですわ」…風習やしきたりに関してはかなり頑固なグレイ提督だけに絶対に「MIF」をせず、紅茶を注いでもらってからミルクを入れた

(※MIF…ミルク・イン・ファースト。ティーカップへミルクを先に入れるやり方。長く「お茶をごちそうになったときにミルクを多くせしめようとする貧乏人のやり方である」ため不作法とされてきたが、近年『王立紅茶協会』から「紅茶のタンニンをミルクが包んで苦みやえぐみを抑えられるため、より美味しく紅茶を飲むことができる」と科学的な知見が発表された……「ホワイトティー」(White tea)はイギリスで言う「ミルクティー」の事)

提督「シャルロッテはミルクを…?」

ヴァイス提督「いえ。ストレートでいただきます」

提督「ええ、分かりました…♪」提督はミルクと砂糖を入れ、一緒にビスコッティをつまんだ…

グレイ提督「それにしてもイタリアにも紅茶があって助かりましたわ…数年前に米海軍と共同作戦をしたときなど……ふぅ」

提督「あー…例の「塩入り真っ黒け」コーヒーですか」

グレイ提督「ええ…思わず眉をしかめてしまいましたわ……」

提督「私もノーフォークのミッチャー准将……あのマーク・ミッチャー提督とは親戚でも何でもないらしいそうですが……とにかく、彼女にコーヒーをごちそうになったときは舌がおかしくなったのかと思いました」

グレイ提督「ですわね…英海軍の洋上勤務中はとろっとした熱いココアか紅茶と決まっておりますから、あれには驚きましたわ」

提督「ふふ…ところでヴァイス提督、ドイツ連邦海軍はコーヒーですか?」

ヴァイス提督「ヤー。ブンデスマリーネ(ドイツ連邦海軍)は基本的にコーヒーです……何だ、どうした?」ルチアが足元にすり寄り、舌を垂らしてヴァイス提督を見上げている…

提督「もう、ルチアったら……どうぞサンドウィッチのパンかクッキーのかけらでもあげて下さい…チョコレートは絶対にダメですが」

ヴァイス提督「確かチョコレートに入っているテオブロミンが犬には分解できず、心臓をおかしくしてしまう…でしたか」

提督「ええ、その通りです……ほぉらルチア、シャルロッテがパンの耳をくれるそうよぉ…良かったわねぇ♪」

ルチア「ハフッ、フガフガ……ワンッ♪」

提督「…ふふ、こうやっていると時間が経つのさえ忘れてしまいそうですね♪」

グレイ提督「全くです……風も心地良いですし、紅茶も美味しいですわ」

ヴァイス提督「ですが建造完了まではあと二時間三十二分…あまり時間が経つのを忘れてしまうのはいかがかと思います」時計の目盛りを見て言った

提督「ふふ、さすがですね。私は適当な所で戻ろうと思っていたのですが」

ヴァイス提督「あー、いや……残り時間は計っておいた方がよいかと///」

提督「助かります♪」


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