イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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31: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2018/01/13(土) 01:33:08.01 ID:rlXTx3OE0
クラウディア「あぁ…何か……?」

女性「いえ…出しゃばりかもしれないけど……貴女、ずいぶん気分が沈んでいるようだから」

クラウディア「…まぁ、そうですね……はぁ…」

女性「…何か深いわけがあるようね」

クラウディア「ええ、まぁ……その…」

女性「…よかったら私に話してみない?…別に告解を聞く神父さまでもなければ、心理学者っていう訳でもないけど」

クラウディア「…親切にありがとうございます……じゃあ、少しだけ私の話を聞いてくれますか?」

女性「ええ、いいわよ」

クラウディア「実は…恋人に振られちゃって……それだけならまだ平気だったと思うのですけど、それが原因で知り合いとの関係もぎくしゃくしちゃって……」

女性「へぇ…貴女みたいなきれいな女性をね……そのお相手はずいぶん目がないのね」

クラウディア「いえ…」

女性「…じゃあ私は黙っていてあげるから、好きなように話してみたら?……例のミダース王のお話に出てくる床屋が「王様の耳はロバの耳」ってささやいた穴ぼこだと思ってくれていいわ」

クラウディア「…ふふ、それじゃあ風が吹くと歌になって聞こえてしまいますね」


(※ギリシャ神話…「触ったものを金に変えられる能力」を望んだせいで物を食べたり飲んだりできなくなったミダース王が、「金に変える力」を清水で洗い流してから笛の上手い牧神「パーン」を敬うようになり、神々の演奏比べの時に「パーンの勝ちだ」と意地を張った…すると他の神々に「お前の耳はロバの耳らしいから、ふさわしい耳をつけてやる」と魔法をかけられてしまったというもの……ミダース王付きの床屋は髪を切る以上頭を見ないわけにはいかないが「耳の事を口外したら死刑にする」と脅され、言いたくなるのをこらえるために砂の穴を掘ってささやいた……が、そこから生えたアシが風に吹かれると「王様の耳はロバの耳」と鳴り始め、国民たちにばれてしまったと言う話)


女性「…よかった、やっと少し笑ってくれた」

クラウディア「ええ、ありがとう…この数週間は毎日が灰色だったから……やっと話すだけの元気が出た気がするわ」

女性「そう…」後は促すでもなく、黙ってカプチーノをすすっている女性…

クラウディア「その……恋人に振られたのは、私が「自分の子供が欲しい」って言ったからなの」

女性「それで別れたの?…失礼だけど、子供を欲しがっている彼女を振るなんて……その「恋人」はずいぶんと軽薄な関係を望んでいたようね」

クラウディア「いえ…その、わたしも相手の言うことがよく分かるの……だって、向こうにしてみれば自分の子供じゃないわけだし…」

女性「ん?……なに、その恋人とは別な相手の子供なの?」眉をひそめてカプチーノをひとすすりした…

クラウディア「えーと…その……そういう言い方も出来るけど、こればっかりは今の科学ではどうにもできなくて…」

女性「つまり…相手に子供を作る能力がないって言うこと?」

クラウディア「ええ」

女性「なるほどね…でも別れるなんてよっぽどなのね」

クラウディア「ええ…やっぱり子供を欲しがると、それまでのは単なる「ファッション」だったみたいに思われて……」

女性「ん…?」

クラウディア「……別れる時に彼女も「あのね、クラウディア…貴女の他の部分が嫌いになったわけじゃないの。だから、お友達としてなら仲良くするし、もし他の誰かにイヤミでも言われたら私がかばってあげる」って言ってくれたんです…それに知り合いたちもたいていは理解してくれるけれど……やっぱりいろんな人がいるから…」

女性「なるほどね……って、ちょっと待って?」

クラウディア「?」

女性「今…「彼女」って言った?」

クラウディア「ええ」

女性「あー…なるほど」

クラウディア「えーと…何か?」

女性「いえ…何でもないの……なるほどね」

クラウディア「?」


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