モノクマ「深夜枠に移動になっちゃった」白銀「えっ?」【安価コンマスレ】
1- 20
7: ◆l29qlKqfi.[saga]
2018/01/28(日) 23:11:06.59 ID:aLT2V5Vn0
深夜。夢野は廊下に立っていた。

夢野「……ふん」

小学生のようなふくれっ面をしているが、別に教師に立たされている訳ではない。彼女が立っている場所は扉の向かい側。掛けられたネームプレートは茶柱転子。そう、彼女は茶柱の部屋を見張るように立っていた。とはいえ、彼女の姿を認識するのは中々に難しい。本人曰く魔法の応用、マジックアイテムを利用した視覚の詐術。超高校級のマジシャンの本領発揮と言った所か。完全に闇に同化していた。そんな手の込んだことをしてまで其処に立つ理由は言わずもがなだろう。今朝送られてきた不愉快なメール“最近茶柱が夜な夜な誰かと全裸で寝技の練習してるらしい”にあった。幸いにも茶柱はメールを見ていなかったらしいが、本人がもしも見ていたらと思うと腹正しくて仕方がない。恐らくは黒幕によるものであろう半端な悪意を否定すべく、夢野は茶柱の部屋を見張っていたのだ。部屋の主が入室していることは確認済み。ならば、此処を見張れば人の出入りは簡単に判る。単純な考えだ。そもそも、あんなメール誰も信じていない事は判っている。皆の表情が硬かったのは、そういうメールを誰かが送ってきたということであり、噂の真偽については余り関心が無かった。だが、不愉快なのは間違いない。こうやっていれば、少なくとも今日の容疑は晴らせるだろう。そもそも誰かが来る筈もない。

という考えを裏切るように足音が聞こえてきた。

百田「……」

夢野「っ!」

百田であった。しかも、キョロキョロと辺りを見回し、相当怪しい。まさか本当に男が来るとは思わなかった夢野は思わずその場から飛び出しそうになる。が、当の百田は部屋の前にまで来ると、どさりとその場に座り込んだ。扉に頭を預け、腕組みしたまま前を睨み付ける姿は侵入者というよりは監視者だった。

夢野「……ウチはアレと同レベルなのか」

どう見ても自分と同じ考えであることに気付くと溜息が漏れた。だが、足が震えている。勝手に握られた手を解くのに随分と力が必要だった。どうやら、自分は茶柱転子を自分で思っている以上に気にしているらしい。拉致された挙句に恋愛バラエティとか等と妙な物に巻き込まれた運命共同体。そういう事を抜きにしても自分はあの五月蠅い声と笑顔に絆されている。

夢野「しかし、百田め。あれでは誰かが来ても逃げ帰るだけではないか」

自覚したのがむず痒いのか、誤魔化すように独り言を呟いてしまう。と、こみ上がる眠気。安心してしまったのが不味かったのか急激に頭が重くなってきた。あくびが耐えられない。時間は2時を回っている。普段の夢野からは考えられない夜更かしだった。

夢野「……ん?」

と、そこで百田の姿が消えていることに気付いてしまった。茶柱の部屋の扉が薄っすらと空いている。それが何を意味するか考えもせずに夢野は部屋に近付いていった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
461Res/304.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice