あなたが目を覚ますと、見知らぬ天井が広がっていた。
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46: ◆ALICE6.PAk[saga]
2018/03/10(土) 22:22:20.56 ID:/WXe2NK00
>>44-45
 あなたは座り込む遺骨から頭蓋骨を抜くと、それを片手に抱え込む。
 白骨は乾いた臭いを発しており、底の見えない眼窩は中空を見つめている。
 頭蓋骨と手記によって、あなたの片手片腕は完全に塞がっている。
 緊急のときにそれらを動かすことは難しいかもしれない。

 石造りの橋を素足で歩いている。冷たい石の感覚を、足裏から知覚する。
 部屋には相変わらず、水音と微かな金属音が聞こえている。
 水音は直下から、金属音は遠い何処かから。
 やがて扉の姿が詳細に現れる。扉には植物の花や蔓を模った装飾が為されている。何の植物かまでは断定できない。
 扉の表面に刻まれているのは大きな石画だ。色のついていない、凹凸だけで表現された扉画がそこにある。
 画の最上段に描かれているのは、四対八枚の大翼を持つ女性だ。右手に炎を、左手に稲穂を持っている。
 画の二段目には、三人の女性たちが描かれている。何れも右手に剣を持ち、背中には一対の翼を生やしている。
 三段目に描かれているのは沢山の赤ん坊だ。彼らは全て背中に小さな羽を持ち、喇叭を鳴らしながら浮かんでいる。
 そして赤ん坊の下では、一人の少女が背を向けて祈りを捧げている。

 あなたが扉の前に立つと、画の中心を境にして扉の左右が断裂していく。
 重厚な音を立てて開かれた扉の隙間から眩い光が差し込み、石橋に光の筋を作り出していく。
 光の筋は扇状に広がっていき、伴って扉の奥の景色が姿を表している。
 見えてくるのは極めて大きな空間だった。
 室外ではない。八方全ての壁が、黄土色の石煉瓦で組み立てられている。
 部屋の中央に存在するのは、大きな女神像だ。全長は、あなたの身長の三倍はあるだろうか。あなたが出てきた扉の向きを背にして存在している。
 女神像は手を天井に向けて掲げており、そこには炎を模した輝く石が置かれている。部屋の光源はそれだけである筈だが、まるで太陽のように部屋中を照らして止まない。
 女神像の周囲を囲むようにして存在しているのは、三台の石の台座だ。それぞれ女神像の正面と左右の後ろに、等間隔で存在している。
 そのうち女神像の正面にある台座だけは、一本の剣が突き刺さっている。残りの二つの台座は空のままだ。
 部屋の外周には底の浅い水路が流れている。水路には緩やかな流れが存在し、部屋内で循環を繰り返している。
 部屋にある扉はふたつ。ひとつはあなたが今しがた出てきた扉だ。そして女神像を挟んで対面上にもうひとつ、同じような扉が存在している。


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