ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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111: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2018/06/02(土) 01:37:34.28 ID:Cmorf5lF0
…case・アンジェ×ちせ「The vampier in the fleet street」(フリート街の吸血鬼)…


…深夜・フリート街にほど近い裏通り…

男「…うーい……今日は飲みすぎちまったなぁ…もうどこのパブも酒屋もやってねぇや……」男は家路に向かう途中で、近道をするために裏通りへと曲がると散乱するごみを蹴散らしながら千鳥足で歩いている…


…深夜の裏通りは人の気配もなく、道路の中央に付けられている排水溝にはドブネズミの死骸や野菜くず、垂れ流された大小便などが放置されている……表通りから届く街燈の灯りも夜霧と煤煙のためか、やっと足もとが見える程度に薄く霞み、靴音だけが寂しく反響して響く……本当なら夜道を照らしてくれるはずの月も、今は霧に隠れてぼーっと青ざめている…


男「…ぶるるっ、なんだよ…いやに冷え込む夜じゃねぇか……」背中にぞくりと冷たい夜気が這い上がって来て、思わず腕をさすりながら背中を丸める…

男「……ま、まぁ俺ァさんざ飲み明かして一文無しだからな、追いはぎの心配もねぇや!」薄暗い通りに怯えつつ、強がりでひとり言をつぶやいてみる…が、その声も薄汚れたレンガの壁に吸い込まれていく……

男「…ちっ、早道だからってこんな道通らなきゃよかったな……なにくそ、構うもんか!…こちとらロンドンっ子よ、この世にいる訳もねぇ「化け物」だの「悪魔」だのにおびえるわきゃねぇってんだ!」…いっそ回り道でも大通りに引き返そうかと後ろを見たが、今さら引き返すのも弱虫みたいでしゃくだと、ロンドンっ子らしい威勢のいい啖呵(たんか)を切りつつ足早に歩き出す……


…裏通りの真ん中あたり…


男「へっ…やっぱり何でもねぇや……お化けだの何だのってのは怖ぇ怖ぇと思ってるから、何でもねぇ物まで見間違えちまうんだ…出てこられるもんなら出て来てみやがれってんだ!」…もはや表通りのかすかな明かりさえ届かなくなった裏通りの真ん中あたり…左右は家々の裏手に当たる高いレンガ塀で、相変わらずあちこちにゴミや小動物の死骸が転がっている……


黒マント「…」不意に男の前に姿を現した長い黒マントとシルクハットの姿…黒マントの裏地は紅のビロードらしく、かすかに吹き抜ける夜風にはためいている…

男「うわっ!…おい、いきなり出てきておどかすんじゃねぇや……ぶるっちまったじゃねぇかよ…」

黒マント「…」

男「…へ、返事くらいしてみたらど、どうなんだよ……え?」

黒マント「…」軽く帽子の縁に手を当て、会釈のような仕草をすると近寄ってくる黒マント…

男「な、なんだよ…紳士のための表通りなら向こうだぜ……?」

黒マント「…!」マントを後ろにはねあげ、男に向かって駆け出してくる…

男「わぁぁっ…!!」尻もちをつきながら反対の方向に駆け出す男…酔いのせいでふらつく脚を必死に動かし、ごみくずにけつまずきつつ来た方へと戻ろうとする…

黒マントB「…」

黒マントC「…」

男「あ、あ……うわぁぁぁっ!!」…退路を塞ぐように小さな脇道から出てきた別の黒マントと、最初の黒マントにかこまれた男……その絶叫は霧深いロンドンの夜空に吸い込まれていった…

………



…翌日・寄宿舎の部室…


アンジェ「…今日みんなに集まってもらったのは、この記事を見てもらうためよ」テーブルに数紙の新聞を置いたアンジェ…

ドロシー「新聞ね……こういうのって、一番ふざけてるように見えるやっすいタブロイド新聞みたいな方が物事の核心をついていたりするんだよな」

アンジェ「そうかもしれないわね…とにかく中ほどの記事を見てちょうだい」

ドロシー「あいよ……って、何だこりゃ?」

アンジェ「見ての通りよ」

ベアトリス「えーと『ロンドンの吸血鬼…またも犠牲者!』って書いてありますね?」

ちせ「…『首には二つの傷痕、被害者は血の一滴も残さず…ヴァンパイアの吸血痕か?』じゃと…ふむ、英国にはまだ吸血鬼とやらがおるのじゃなぁ」

ドロシー「バカ言え、そんなもんがいてたまるかよ……で、このふざけた記事がどうかしたのか?」

アンジェ「ええ…コントロールからの指令で、今回はこの事件を調べることになったわ」

ドロシー「は?…おいおい、こんなのはフリート街にたむろしてる特ダネ記者のやることだろ……?」

プリンセス「…何か事情がありそうね?」

アンジェ「ええ、それを今から説明するわ…」

………


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