ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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129: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2018/06/17(日) 02:17:42.25 ID:+LbiLgi70
………

…しばらくして・寮の部室…

ドロシー「…お疲れ、アンジェ」

…ソファーに腰かけて膝にボロ布を広げ、ウェブリー・スコットのシリンダーを外して試験管洗いのようなブラシを突っこんでいるドロシー…いくら新式の無煙火薬を使うモデルとはいえ、シリンダーや銃身には燃焼かすや汚れが溜まっている……シリンダーを壁のランプに向けて透かして見ると、また改めてブラシを突っこみ、掃除を続ける…

アンジェ「あの程度何でもないわ…ドロシーこそ疲れたでしょう」

ドロシー「なぁに、私は平気さ……それよりちせだ」

アンジェ「ええ…さっきは抜き身を持ったまま警戒しているふりをして、私たちには気づかれないようにしていたけれど……あの最後の一人を片づけた後、手がこわばっていたものね…」

ドロシー「ああ…ちせほどの使い手が「初めての時」みたいに、手がこわばって指が開かないなんてな……あの尋問官の奴、可愛い「ちせたん」をどんな目に合わせやがったんだか……コントロールの尋問官にかかって、同じ目に合えばいいんだ」

アンジェ「ドロシー、いい歳して「ちせたん」はやめなさい…かなり痛いわよ?」

ドロシー「うっさい!……とにかくちせはかなり参ってるぞ…」

アンジェ「分かってるわ……それで彼女は?」

ドロシー「ベアトリスがボイラーを動かしてお湯を沸かしてるから、「先に入れ」って言っておいた…あんな目にあったし、そう言う時は身体が冷え切ったような気がするからな……終わったら私もシャワーを浴びようかと思ってるよ」

アンジェ「それがいいわね…それじゃあ様子を見て来るわ」

ドロシー「ああ、それがいい……それに私は火器のメンテをしなきゃならないしな…良ければやっておいてやるけど?」

アンジェ「…そう言うのは自分でやらないと落ち着かないのは、貴女が一番よく知っているでしょう?」

ドロシー「ああ…正直言うと、誰かに触られるのも嫌だ。どんな細工をされるか分かったものじゃないしな」

アンジェ「つまりそういう事よ……でも、気持ちは受け取っておくわ」

ドロシー「いいんだ…私もアンジェに「感謝してる」って気持ちだけ伝えたかったから」

アンジェ「ええ、伝わったわ」

ドロシー「そっか…じゃあ私なんかに構ってないで、ちせの所に行ってやれよ♪」

アンジェ「ええ…お休み」

ドロシー「ああ」

…浴室…

ちせ「……く、何と無様なことよ…「明鏡止水」の精神で臨むべき時に恐怖で手がこわばってしまうなど、剣士として未熟もいい所じゃ…」熱いシャワーの下に立っていながらも背筋には冷たい感覚が残り、まだ手足を拘束され欧州の「洗練された」尋問を受けそうになったおぞましさと恐怖を感じている……じっと手を見ると、まだかすかに震えていて止まらない……

ちせ「…こんな時、父上ならどうしていたのじゃろう……あるいは「白鳩」の皆は…」

ベアトリス「……どうですかぁ、ちゃんとお湯になってますかー?」

ちせ「うむ、快適じゃ……ベアトリスとて暗殺者や尾行の恐怖に耐えて頑張っていると言うのに…私は何とだらしない……」

ベアトリス「それじゃあお休みなさい」

ちせ「うむ…」タオルで髪を拭き、ベアトリスから着替えを受け取ると、口数も少なく部屋に戻る…

…ちせの部屋…

ちせ「…むむ…平常心、平常心じゃ……」ベッドの上で座禅を組み、ぶつぶつと念仏を唱えてみたり剣術の形をおさらいしてみるちせ…が、何度やっても冷たい手術台に乗っていた時間を脳内で再生してしまう……

ちせ「…くっ、一体どうしたと言うのじゃ……座禅を組んでさえ、いつもの澄み切ったような感覚が戻って来ぬとは……誰じゃ?」

アンジェ「私よ、ちせ」

ちせ「アンジェどのか……済まぬが今はちと…」

アンジェ「邪魔して欲しくない?」

ちせ「…うむ」

アンジェ「申し訳ないけれど、私もそのことで来たの」

ちせ「ふぅ……察しの良いアンジェとドロシーじゃから、薄々気付いてはおるじゃろうと思っておった…入ってくれ」

アンジェ「失礼するわね」

ちせ「…アンジェどの、今日はあのような有様で情けない限りじゃ……どうかだらしのない私を笑ってくれぬか…」

アンジェ「ちせ」

ちせ「…なんじゃ」




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