ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2018/10/22(月) 02:09:30.92 ID:updxeWrP0
…別の日…
アンジェ「さてと…今回の任務は、王国外務省の機密書類を手に入れる事よ」
ドロシー「ふーん?」
アンジェ「中身は王国にとって「疑わしき人物」のリスト…こちらからすれば、あちらの目に止まっているエージェントを知りうる貴重な書類ね」
ドロシー「なるほど…とりあえずはそれを盗み出せばいいんだな?」
アンジェ「その通り。 …とはいえ外務省に忍び込むとなると一筋縄ではいかない」
ちせ「確かにそうじゃな」
アンジェ「それに管理の行き届いている外務省から公文書を盗み出したりしたら、あっという間にこちらの目的が筒抜けになってしまう…それではやぶ蛇よ」
ドロシー「ああ。それこそ『大間抜け』ってやつだ」
アンジェ「そうね…けれど、一つ手がある」
プリンセス「そうなの?」
アンジェ「ええ…王国外務省はロンドンの本省と、リヴァプール、カンタベリー、ドーバー、ポーツマス、ウェイマスといった港町にそれぞれ出先機関を持っているわ…そしてそうした出先機関へは、王国にとって不都合な人間や積荷を水際で押さえるために、本省から数日ごとに更新される「ブラックリスト」の写しが送られている」
ドロシー「そいつをいただくのか?」
アンジェ「そういう事よ…ただし、これも簡単という訳ではないわ」
ドロシー「だろうな」
アンジェ「まず、機密文書の送付はいつなのか。もっとも、これは王国側に潜りこんでいる低レベルのエージェントでも探り出せる…何しろ機密情報を運べるほど信頼されているアタッシェ(伝達吏)は外務省と言えどもそう多くない」
ドロシー「なるほど…ちょいと事務室をのぞきこめば分かるわけだ」
アンジェ「ええ。だけど問題はそれだけじゃない」
ちせ「護衛じゃな?」
アンジェ「その通り…ちなみに護衛につくのは四人乗りのロールス・ロイスかマーモン・ヘリントンの乗用車が一台。たいていは防諜部のエージェントだけれど、時々スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)の「スペシャル・ブランチ」(特別部)から私服が派遣されることもあるそうよ」
ドロシー「なるほど…こっちが本気でやるなら始末できない相手じゃない。とはいえ騒ぎを起こして奪い取るのはスマートじゃない…ってところか?」
アンジェ「ええ」
ドロシー「じゃあどうする…出先機関に忍び込むか?」
アンジェ「本来なら、それが一番いい手になるでしょうね…」
ドロシー「…何だか気に入らないような口ぶりだな」
アンジェ「ええ…警備の甘い出先機関に忍び込むのは一見すると悪くない案だけれど、問題は王国防諜部も同じことを思いつくだろう…ってところね」
ドロシー「まぁ連中もそれで飯を食ってるんだもんな…そうなると別の手が必要なわけか」
アンジェ「ええ…今日はそれを考えるために集まってもらったの」
ドロシー「なるほど、じゃあ一つみんなで頭をひねろうぜ?」
………
…
ドロシー「よし、それじゃあまとめるとこうなるな…あっという間に御用になっちまうから、外務省本省に忍び込むのは論外」
ベアトリス「そうですね」
ドロシー「…かといってあちこちにある外務省の事務所を狙うのは見え透いている…防諜部に秘密警察、スペシャル・ブランチ……まぁ何でもいいが、とにかく私たちの天敵みたいな連中が歓迎委員会をこさえて、手ぐすね引いて待っているわけだ」
ちせ「うむ」
ドロシー「となると、残された手段は文書便の車列…ってことになるよな」
アンジェ「そうなるわね。ただしそれも荒っぽい手段ではなくて、離脱するまで相手にさとられることなしに…よ」
ドロシー「さぁ難しくなってきたぞ……護衛車は一台きりとは言え、それをどうやってアタッシェの乗った車と分離させるかだな…」皿の上にあるきゅうりのサンドウィッチを二つ並べて車列に見立てると、あごに手をあてた…
アンジェ「そう、それもできれば工作だと思われないような手段でやりたいわね」
ドロシー「難しいな……だけどできないレベルじゃない」
アンジェ「ええ」
ベアトリス「やっぱり車に細工をする必要があるんでしょうか…」
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