ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2018/05/11(金) 00:40:50.14 ID:seBLmBr70
…部室…
ドロシー「はぁ…壁をよじ登るなんて久しぶりだったな……やれやれ」
ちせ「うむ……さすがにいい鍛錬になったのぉ…」
ドロシー「ま、「空腹は最高のスパイス」だって言うしな…ちょうどいいや」
ちせ「それでは食べることにいたそうではないか」
ドロシー「おう、それじゃあ準備してやるから待ってな?」食器棚からテーブルナイフを持ち出すとパンをスライスし、堅いチェダーチーズにハムを切って乗せる……
ドロシー「…お待たせ♪」月明かりだけが室内を照らす暗がりでニヤリと笑みを浮かべ、皿に乗せたパンと二つに切った洋ナシの片方を差しだした…
ちせ「うむ…それでは、いただきます……」
ドロシー「あいよ…んぐ、はぐっ……むしゃ…」
ちせ「んむ…んむ……」
ドロシー「なぁちせ、何かこうやってこっそり食べているとさ…いつもより美味しく感じないか?」
ちせ「その気持ち、分からんではないな……すっかり固くなってしまったパンの切れ端がこんなにも五臓六腑に沁みるとは思わなかった……」
ドロシー「な?……あぁ、うまかった♪」パンのかけらが付いた指先を舐め、洋ナシを口に放り込んだ…芯のギリギリまですっかり食べると、周囲を見渡して残った芯を食器棚に放り込んだ……
ちせ「ドロシー…芯を食器棚に放り込んでどうするのじゃ?」
ドロシー「私が明日早起きして回収する…それからバラ園にでも埋めて来るさ♪」
ちせ「うむ…かたじけない」
ドロシー「気にするなって……それよりちせはこんな時間まで起きていたら体にこたえるだろ、後は任せて寝に行けよ♪」
ちせ「うむ…しからばご免」
ドロシー「あいよ……ふわぁぁ…私も食べたら急に眠くなってきたし……とっとと寝るとしますか」
………
…翌日…
アンジェ「……それでこうなっていたわけ?」
ドロシー「あー…悪ぃ……」
アンジェ「…わざわざプリンセスのお皿に洋ナシの芯を載せておくなんて……気が利いているわね」
ちせ「済まぬ…ドロシーも私も決して意図して行ったわけではないのじゃ……!」
アンジェ「分かっているわ…それにしても深夜に二人で厨房から食べ物をくすねて来て、ここでネズミみたいに飲み食いしたと言うのはいただけないわ」
ドロシー「…悪いのは分かってるけどさ、その時は腹ペコで寝られそうになかったんだよ……な?」
アンジェ「見張りや監視任務で空腹に耐える訓練もあったはずよ、ドロシー?」
ドロシー「それはそうなんだけどさ……でもわかるだろ?」
アンジェ「いいえ」
ドロシー「…黒蜥蜴星人は腹も減らないってか?」
アンジェ「そう言うことじゃないわ……仮にも学生のふりをしている私たちがこの学園で少しでも常人離れした動きやおかしな真似をしたら、それだけで「チーム白鳩」のカバーそのものが危うくなる…ドロシー、貴女はたかが一時の空腹のために全員を危険にさらしたのよ」
ドロシー「そう言われると身もふたもないな……確かに学生気分で甘えてたよ…」
ちせ「全くじゃ…これは仕置きを受けても致し方ない真似をいたした……」
アンジェ「分かればいいわ……それに」
ドロシー「…それに?」
アンジェ「優秀なスパイはとっさの空腹時に何か食べられるよう、常に保存の効く食べ物を身近に備えておくものよ…それも美味しいものを」食器棚の皿を取り出して奥の羽目板をいじるとカシェット(隠し棚)が開いて、中からショウガ入りクッキーの袋が出てきた…
ドロシー「…は!?」
アンジェ「これに懲りたら、今後は馬鹿な真似をしないことね」二人にジンジャークッキーを一つずつ渡し、また袋をしまった…
………
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