318:名無しNIPPER[sage]
2020/08/29(土) 12:44:56.46 ID:2ZWtBZZ2O
夏のペットアライちゃん
僕が家に居る間は、アライちゃんをケージから出してある程度自由にさせているのだが、最近のアライちゃんは元気が無いようで、僕に向けている扇風機の風が当たるちゃぶ台の上につっ伏している。
アライちゃん「あぢゅいのりゃ〜…かいぬししゃん、くーらーつけてほしいのりゃ…」ダラー
時間は昼前。今日は外の気温が40°近くもある猛暑日だ。暑さ対策をしてあげないとアライちゃんが死んでしまう。
飼い主「僕も暑いからそろそろ点けるけど、これだと僕が出掛けてる時が大変そうだねぇ…」(ピッ)
アライちゃん「おひさまでてるあいだはいっつもあつあつなのりゃ…」ダラー
ペットの暑さ対策についてネットで調べていると…
飼い主「サマーカットか…アライちゃんは自分の見た目にこだわる生き物だし、イメチェンにもなっていいかもな…」ボソッ
飼い主「よし!アライちゃん、ちょっとだけ涼しくなる裏技試してみよう!」
アライちゃん「すずしくなるのりゃ?やってほしいのりゃー」ノソノソシッポフリフリ
クーラーが効いてきたのと、アライちゃんの気を引けそうな提案によって、ようやくアライちゃんは体を起こし、こっちに近づいてきて尻尾を振りだした。
アライちゃん「それで、なにすゆのりゃー?」クビカシゲ-
飼い主「それは終わってからのお楽しみだから、目を瞑って動かずに待っててねー」
アライちゃん「わかったのりゃ!」オメメギュー!
飼い主はちゃぶ台の上に新聞紙を敷き、そこにアライちゃんを座らせると、櫛とハサミを取り出した。
サラサラサラ〜ジョキジョキジョキジョキ…
アライちゃん「おぉ〜!なんかすーすーするのと、おかおかるくなったきがすゆのりゃ!」
サラ〜、ジョキ、サラ〜、ジョキ…
アライちゃん「しっぽのけづくよいもしてくれるのかー?かいぬししゃんわかってるーのりゃー♪」キャッキャッ
アライちゃんは事の重大さに気づいておらず、飼い主は良かれと思ってやっているようだ。
そして…
飼い主「はい、終わったよー。目を開けていいよー。」
アライちゃん「なのりゃー!………えっ」絶句
アライちゃんは目を閉じている間、確かにこの裏技の効き目を感じていた。かいぬししゃんの作業が進むにつれ、風通しが良くなり、涼しくなっていくのを肌で感じていた。大切なものを犠牲にしているとも知らずに。
アライちゃん「あたまちくちくすゆのりゃ!?あらいしゃんのふわふわおけけがちくちくおけけになってゆのりゃ!?そーのなりゃ!しっぽ!しっぽはどーなってゆのりゃ!?」モゾ
アライちゃんは嫌な予感がよぎり、尻尾を毛繕いするときのように顔の前に持ってきた。その過程で手で触れたとき、頭と同じようにチクチクするのを感じ、半泣きになっていた。
アライちゃん「しっぽぉ…あらいしゃんのしっぽがぁ……うぅ…うっ、のあああああああああああああああん!!!!」ビエーン
飼い主「アライちゃん!?お気に召さなかったってのは察したけどそんな大泣きするほど!?」
アライちゃん「がいぬじじゃんのばがあああああああああああああああ!!!!!のおおおおおおおあああああああああああん!!!!!」ジタバタ
飼い主「ガーン…で、でもこの暑い時期が終わる頃にはまた毛も生え揃ってるよ!それに毛の短いアライちゃんも、プッ、かわいいよ!」
アライちゃん「い゛ま゛わ゛ら゛っ゛だあああああああああああああああああああ!!!!」ギャーギャー
流石に丸坊主で、尻尾も随分細長くなったアライちゃんを改めて見てみると、全く別の(ブサイクな)生き物のようで、笑ってしまった飼い主であった。
飼い主がペット大好きで、ペットも飼い主を信頼していたとしよう。
この条件さえ揃っていればペットは必ずしも幸せになれるだろうか。
答えは、そうとは限らないだろう。
結局は飼い主次第なのだ。
ナチュラルにアライちゃんを虐めてしまう飼い主のお話でした。
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