【安価コンマ】サキュバスによる魔法少女狩り 3
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288: ◆DcY2UQdn6g[saga]
2019/09/01(日) 17:44:15.69 ID:YMbAxju10
月明かりの夜に少女が一人、ティーカップを手に庭先で佇んでいる。

月光に照らされた亜麻色の長い髪が艶めき、陶器の様な白い肌も暗がりでありながら煌めく様に美しい。

遠目から見ても美人だと分かる佇まいだがが近づいてよく見るとその異様な姿に驚く事になるだろう。

彼女が座っているのは唯の椅子ではなく車椅子で、黒い目隠しがされた双眸からは一切の光が失われている事が用意に想像できた。

明らかに健常者ではない。にも拘わらず介護者がどこにも見当たらない。

それどころか彼女は優雅にお茶を楽しんでいる。

だが彼女の正体を知れば驚くには値しない、彼女は魔法少女なのだ。

ゲルダ・ゲフェニングス。それが美しくも悲しいこの魔法少女の名である。

月の光は好きだ。太陽のように無遠慮ではなく程よく身体を照らしてくれる。

遠の昔に自ら閉ざした目であってもハッキリと感じ取れる。今宵は綺麗な満月だ。

そんな月光に当てられたかゲルダは思わず自身の半生を嗤うように振り返る。

鮮明に残っている最初の記憶は10歳の誕生日だ。

その日、ゲルダは実の父親に処女を散らされた。

混血の為か性徴が人より早かった彼女はその年にして雄の劣情を呼び覚ますには十分な可憐さを持ってしまっていた。

幼い自分にのしかかり獣の如き姿で自分を貫いた光景は未だにトラウマだ。

処女喪失時に味わった激痛と腹に穴が空いた様な感覚は未だに幻痛となって呼び覚まされる事さえある。

ゲルダは産まれてすぐに両親による虐待にあっていたのだった。その日はそれに性的虐待が加わった記念日であった。

幸か不幸かそれより古い記憶は殆ど残っていない。もしかしたら暴力だけだった時期の方が酷い目にあっていたかもしれない。

何故、両親が自分をそんな目にあわせたのかは未だに理解が出来ない。そういう人間だったと思うほかない。

そんな虐待の日々は意外とあっけなく終わりを告げる。

彼女の家の隣に越して来たのがたまたまその手の児童虐待問題に熱心な人間であったという話だ。

程なくして児童相談所への通報で虐待が発覚し、両親は御用。ゲルダは保護された。

その後は親戚に預けられる事となったが既に度重なる虐待により歩行障害を患っていたゲルダを喜んで引き取るような聖人は

あの両親の血族にいないのは道理であった。理由を付けては違う親戚にたらい回しにされる羽目になった。

だが、そんな彼女に二度目の転機が訪れる。ゲルダには高い魔法少女適正があると判明したのだ。

本来は小学生の低学年で検査の義務が与えられているのだが虐待の発覚を危惧したゲルダの両親がその手の検診を全て受けさせていなかったのだ。

皮肉な事に彼女が10年近くにわたる虐待にも関わらずまともな発育が出来てしまったのは魔法少女としての高い治癒力にあったのだ。

普通の少女であったなら数年のうちに死亡する程の虐待が日常的にゲルダに加えられていたのだった。

だが彼女を真に絶望させたのはその後の親戚達の掌返しの凄まじさだった。

あれだけ煙たがっていた自分の親権を一斉に主張しだしたのだ。

魔法少女のいる家庭には多額の交付金が舞い込むのは周知の事実とは言えここまで人間は浅ましくなれるのかとゲルダは嗤った。

この事を知った実の両親が地団駄を踏んで悔しがり罵り合いの末、刃傷沙汰になったというのが唯一溜飲の下がった出来事か。

その日以来、ゲルダの瞳は光を失った。何もかも馬鹿らしく世界さえ見るのが嫌になった結果だ。

それから数年、親権を手に入れた親戚の家に世話になりながら魔法少女を続けている。

スタートこそ最悪だったがその後はゲルダも安定し、お淑やかで清楚と言って良い性格のどこに出しても恥ずかしくない美少女に成長した。

幼少からの虐待により自分を卑下しがちなのは悪い癖と魔法少女協会の担当医から言われる程度の歪みは残っているが。

魔法少女になってからはそんなに悪い人生でも無いかとお茶を口に運ぼうとした瞬間だった。

ゲルダ「!?(何なのこの魔力)」

満月の光に導かれるように一人の淫魔がゲルダの元に舞い降りたのだった。

ベニオ「初めまして、ゲルダ・ゲフェングニスさん。貴女を迎えに来たの」


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