肇「フォークソングライン(ピーターパンと敗残兵)」
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104:名無しNIPPER
2018/10/16(火) 19:30:26.83 ID:kQL/W8rg0
 あの日からだいぶ月日は流れ去ってしまった。
 あの日から俺は変わったんだろうか。変われた気がしない…。
 それなのに手元にある陶芸雑誌に肇と一緒に俺が載っている。
 俺は肇との縁側での約束を守るべく、陶芸に没入し、約束ギリギリの年に俺は賞を穫れた。
 そして、授賞式当日。
 陶芸好き。陶芸を嗜んでいた。との理由から肇が授賞式に呼ばれたらしい。
 久しぶりに会った肇は上品な大人の女性になっていた。
 語彙が無いことが悔しいほど綺麗になっていた。
 あの痴態の数々の面影はどこにもなかった。
 授賞式は粛々と進み終わった。
 式後、俺は肇との一対一のインタビューが行われた。
 内容は、まぁ当たり障りのないありきたりの内容。ただ、異様に緊張したことしか覚えてないが…。
 それでも肇も俺も約束を守った。ただ違ったのは肇はアイドルを辞めてしまったという事。
 けどそれでも女優として残ってるからセーフだろう。
「改めて史上最年少受賞おめでとう」
 満面の笑みで、拍手を添えながら肇が言ってくれた。
「ありがとな」
「やっぱキミはすごいね」
「すごかねーよ」
 肇の言葉に俺は首を振った。
 俺の陶芸は、肇に対しての鬱屈した感情が言動になってしまってたんだから。
「ううん。私にはこんな煽情的な器を作ることは出来ない」
 肇の言葉には苦笑いすることしか出来ない。
「褒め言葉として受け止めとくよ」
「もー。私、褒めてるんだよ。それにおじいちゃんも物凄く褒めてたよ。キミはもう少し自分を誇っていいんだよ」
 肇は子供の頃のように、ぷくーと頬を膨らませた。
 はは、変わんねーな。俺は笑った。
「わるいな、こんな性分で。てか、肇ゴメンな」
 苦笑いしながら肇の左手薬指を見た。


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