1: ◆1tkR1GpK0HF0[saga]
2018/11/04(日) 00:15:30.74 ID:Tr9ZvPlg0
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都内の小さな雑居ビルの、小さな芸能プロダクション。
2名のプロデューサーにより何名かのアイドルがデビューしたが、まだまだ弱小である。
そんな事務所には、圧倒的なビジュアルの才能を持ちながらも、底辺でくすぶっているアイドルがいた。
アイドルの特徴。練習嫌い。睡眠過多。金髪。巨乳。
社長室という名の会議室で、そのアイドルは苛立たしげな表情で男と向かい合っていた。
「美希!お前またレッスンサボっただろ!」
「サボってないよ、お休みしただけなの」
「んなもん一緒だろうが」
「一緒じゃないよ〜」
「本当に困った奴だな。先方には謝ってたみたいだからそこは安心したけどさ、一体どうしたらまともにレッスンしてくれるんだよ」
2: ◆1tkR1GpK0HF0[saga]
2018/11/04(日) 00:19:43.49 ID:Tr9ZvPlg0
あふう。星井美希は、狭い事務所の応接スペースであくびをした。
目の前の男に冷たい目線を送る。美希にとにかくレッスンをさせたがるこの男はプロデューサーというらしい。
美希はこの男が好きになれなかった。男が話す仕事の話は、つまらない。
そのうえ、なんとかして美希に思い通りに動いてもらおうという下心を感じるのだ。
3: ◆1tkR1GpK0HF0[saga]
2018/11/04(日) 00:22:29.30 ID:Tr9ZvPlg0
「そこの人って、女の子の話が聞けない男の人なんだね。一生モテないと思うな」
「何だと!?モテないなんて、そんなことが......くっ、わかった。帰りたい理由を教えてくれ」
「やなの」
4: ◆1tkR1GpK0HF0[saga]
2018/11/04(日) 00:23:42.00 ID:Tr9ZvPlg0
相手に謝罪の言葉を吐かせたことに少しだけ満足し、美希は答えた。
「疲れるから」
「疲れるから?」
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