10:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/10(月) 22:53:48.09 ID:ThdkkE4u0
「一献いかがですか?」
「喜んで」
ファンが見たら怒り狂う光景かもしれない。『高垣楓にお酌してもらう権利』なんて、どんな人生を歩めば手に入るのだろうか。
事実、彼女と何度か食事をするたびに、運命の数奇さのようなものを感じずにはいられなかった。役得と断じてしまうのは簡単で、しかしその根っこは意外と深い。要は運が良かったのだ、俺は。
そんなことを考えながら口の中に流し込んだ日本酒の味は良く分からなかった。思考が飽和して、味覚が職務放棄を始めたらしい。
78Res/38.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20