不幸病にかかった。余命半年、初めて好きな人ができた。
��↓ ��1- ��覧 ��板 ��20
46:プロタゴラス
2019/02/13(水) 11:35:15.65 ID:TJqwk32M0
「治療……ってことですよね」
「理解が早くて助かる。つまりはそういうことだ、その一環として、君にはこれをつけてもらう」

英十郎が説明する横で里山がバッグから取り出したのは、何やら様々な器具やコードが絡まったヘルメットのようなものだった。

「VRはやったことがあるかな?」
「まぁ、……昔博物館で遊んだことなら」

嘘。僕はそういうものが嫌いだった。

「なら話は早い。これをつけて、僕たちが治療のために君の脳を解析するんだ。ここの正極隠電分子抑留装置が、交換制電流式プラズマを通して……」

僕の耳はその場で話を聞くのをやめた。窓の外から聞こえるスズムシの鳴き声にじっと集中した。

「つまり、君の思考の中にあるエラーを発見するんだ。そしたら、その部分を摘出手術する」
「ちょっと待ってください。息子の脳を切るっていうんですか?」

相変わらずそういう言葉にだけは敏感な母だった。無関心でありながら、いざ子供が怪我をしたりすると、あの人はヒステリックなまでに反応することがよくあった。

「いえ、そんなに危険なものではないですよ。今や技術も進歩しています。外部から神経系に直接作用する薬物の投与も並行して行います。こちらが作用すれば、手術の必要性も無くなります」



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