250:名無しNIPPER
2019/02/27(水) 21:26:58.63 ID:CncKCzqrO
精霊「聖都周辺地域野草大全を読むお。雑草という草はないんだお」
精霊術師「わかった」
精霊術師は表紙に野草のイラストが描かれた本を手に取った。
この本もイラストと説明が書かれていたが、その隣に前の持ち主のメモ書きがあった。
【聖都周辺地域野草大全】
前書き
聖都は切り立った岩壁の上に栄えており、標高はかなり高い。故に、高所特有の珍しい野草が多くとれる。
本書では、特に料理の食材として用いられる野草について網羅している。
(中略)
『トリュ』
最も有名な高級食材の一つ、それがトリュ。確かな旨味と独特の歯ごたえ、何より地下茎とは思えぬその神秘的な見た目が特徴だ。一つでも手に入れられたら億万長者になれる。
「やった、ついに見つけた! 俺は億万長者! 勝ち組!」
「俺の手元にはいくつもトリュがある。毎日地面に縋り付いて屈折十年、ようやく群生地を見つけた」
「故郷に病気の母を置いて来たが、これで薬でも買ってやれば兄弟や母も文句ないだろ」
「記念に一つ食べてみたが、そんなに美味しくはなかった。まあ高級食材なんてこんなもんだろ」
『エリクーシンシア』
途轍もない栄養素と薬効を持つ美しい花だ。花びら一つで不治の病も直すことだろう。
しかし探しに行くことはお勧めしない。
この花は切り立った崖にしか咲かないのだ。
「聖都のお貴族様が病に苦しんでこの花を探していた」
「十年かけてトリュを見つけた俺にかかればこの花もすぐに見つかった」
「お礼にお貴族様の娘を貰うことにした」
「美しい女だ。それに優しく甲斐甲斐しく従順。まさに理想の女だ」
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