25:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:36:14.43 ID:kEcSo673O
森久保と初めて顔を合わせたのは、去年の春のこと。
予約していた小会議室は、眠くなるような生暖かい空気で淀んでいた。換気も兼ねて窓を開けてから、彼女と向き合うように腰を下ろす。
俺の“商品”は、身を縮めるようにして座っていた。目を伏せおどおどとする彼女に、俺は同情さえ覚えた。
──そりゃ、そうだよな。
訳の分からないまま話を通され、訳の分からないまま連れてこられ、訳の分からないまま知らない男と二人きりにさせられて。
そりゃあ、怖いよなあ。
「良い迷惑だな、君も。まあ程々こなして過ごそうや」
内心でそう語りかけてから、俺は強引に明るい声色で、説明を始めた。
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