中野五月「あいまいでぃすたんす」
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121:名無しNIPPER[saga]
2019/03/01(金) 22:16:45.14 ID:yh8p7IXs0
「これも一つの教訓だと思って見ておけよ。お前が欲してやまない学力という武器を持っている人間だって、その使い道を知らなければこうなる」
「笑えませんよ」
「結局、テストの出来なんてのは手段の一つでしかないんだよ。気付くのが遅すぎた気もするが、俺も一つの学びを得た。そこを突き詰めれば学者という選択肢が生まれるのかもしれないが、残念ながら俺は学問自体に魅力を感じているわけじゃない」
「それは真理かもですが……」
勉強だけが全てではないことを、彼女たちとの関わりを通して学んだ。そのせいで、今まで絶対だと信じて疑ってこなかった自身の価値観が揺らいでしまうことにも繋がったわけだが、それが学生の間に訪れたことはむしろ僥倖であろうとも思う。
人間、何かを始めるのに遅すぎるなんてことはない……などとは言うけれど、それは恵まれた側にいる人間の戯言だ。資本主義の底辺層で燻っている俺に、そう何度もリカバリのチャンスは訪れない。
少ないチャンスをものにするために、より多くの観点が必要だった。俺は、それを与えてもらった。
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