中野五月「あいまいでぃすたんす」
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166:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:26:32.03 ID:IWZIoqEe0
 分かり過ぎるということもなければ、分からな過ぎるということもない。俺の能力は、他人の想像の範疇の中にすっぽり収まりきるぐらいのもの。
 だから、こいつの言うことの一欠片くらいは理解できている気でいた。それが実態に即したものかどうかは重要ではなく、過去の五月の言動を考えたときに、一番有り得そうな心境を。
 しかし、わざわざ口に出すのはそれこそ野暮というもの。ついでに、間違っていたら赤っ恥だし。
 そしてさらに言うのなら、俺が俺っぽい行動パターンで動くとしたら、まあ間違いなくここで本人に直接聞くのがセオリーだ。間違った予想が自分の中だけでの真実、事実として定着してしまうくらいなら、顰蹙を買うことを承知してダイレクトに問う。その結果として白い目で見られようが何をされようが、そこに誤解がないのならそれでよかった。
 思えばこれは、一種の偏執であるのかもしれない。正解に固執し過ぎて、それ以外の全てがどうでも良くなってしまったような。本当は過程にだって意味があるはずなのに、正解という一つの結果を大々的に掲げ、その他を不要だと淘汰していくような。
 少なくとも、去年以前の俺ならば、ここからでも容赦なく踏み込んでいった。解答が見えないままでいることにイラついて、行動を起こしていた。
 だけれど今は、わずかながらに違って。



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