中野五月「あいまいでぃすたんす」
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175:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:31:01.74 ID:IWZIoqEe0
そのままてくてくと歩を進めて、俺の家へと近づいて行く。口に出してはいないけれど、このペースだと五月は遠回りしてでも俺の家に寄るルートを選んでくれるらしい。そのことについて言及しようかとも思ったが、きっと野暮になってしまうだろうから、胸の内に留めておいた。大丈夫。この会話の中にも、俺はきちんと学んでいる。
沈黙が続いているが、居心地の悪さは感じなかった。なんというか、ほどほどにちょうどいい空気感だ。こうやって二人並んで歩いていても息苦しくない。
でも、そういう心理的な問題とは別に、物理的な問題は生じていた。
というのも。
176:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:31:57.63 ID:IWZIoqEe0
「痛いんだけど……」
「か、加減が分からなくって」
「もう冷えは引いたから心配いらねーよ」
凍えてしまった俺の指先を溶かすように、五月の手が重なっていた。しかしなんだ。そこにかけられている力があんまり強いものだから、少し痺れが回ってきている。最初のうちはかじかんだとき特有の感覚の鈍さかとも思っていたが、いざ暖まってくるとどうやらそうではないことが判明してしまった。
177:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:32:37.05 ID:IWZIoqEe0
「だからもう放していいぞ。カイロも返す」
「…………」
「謎の意地張らなくていいって。マジでもう大丈夫になったから」
「…………このままでいると、不都合がありますか?」
「手が痛い」
178:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:33:14.34 ID:IWZIoqEe0
全身から捨て犬のような雰囲気を漂わせるのはやめて欲しい。俺が悪いことを言っている気分になるだろ。
五月がどんな事情を抱えてこんなことを言っているかは知らないが、このスタイルでいることに強いこだわりでもあるのだろうか。さっぱり推察することはできず、また余計に思考をめぐらせることになってしまう。
179:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:34:06.26 ID:IWZIoqEe0
「ならせめて、もっと緩く握ってくれ。それが妥協点だ」
「に、握ってません!」
「はぁ?」
「掴んでるんです!」
「同じだろどっちも」
180:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:34:45.71 ID:IWZIoqEe0
「このやり取りがお前の息抜きになってれば嬉しいよ俺は……」
「……私は、まるで休まりません」
あれだけ言ったのに、また五月の手が強張り始めた。仕方ないので、指先だけでも痛まないよう、両者のそれが重なり合わない形に手と手を無理やり組み替える。
181:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 21:36:29.74 ID:IWZIoqEe0
前話の文字数に届きかけてるのにR18要素が完全に迷子。探してくるのでまたしばらく待っててもらえると助かります。
182:名無しNIPPER[sage]
2019/03/09(土) 21:41:51.88 ID:hRo22w8uo
そっちは一花お姉さんに任せていいんだぞ
183:名無しNIPPER
2019/03/09(土) 21:53:10.87 ID:5pnnHS+b0
上杉さーん!私でも大丈夫ですよ!私でも!
184:名無しNIPPER
2019/03/09(土) 22:01:44.49 ID:w+HupfIjO
あら、私の出番かしら?
185:名無しNIPPER[sage]
2019/03/10(日) 00:32:31.63 ID:XVzLOqEr0
これが上杉包囲網なんですね
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