中野五月「あいまいでぃすたんす」
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233:名無しNIPPER[saga]
2019/03/21(木) 20:01:46.52 ID:hStTkcAZ0
日頃はただの置物になっている携帯電話が久々に仕事をした。滅多に聴かないコール音をちょっとだけ長く耳に染みこませてから、利き手で通話ボタンを押す。
発信者表示は、『中野三玖』となっていた。
「もしもし。どうした急に?」
『た、大変!』
「何が?」
『だから、大変なの!』
「落ち着け」
いつもは感情の起伏に乏しいのに、今は声だけで分かるくらいあからさまに動揺していた。つまりはそれ相応の一大事が起きているということで、聞いている俺にも緊張が走る。
「まずは何が起きたかから話してくれ。詳しいことはそれからだ」
『五月が――』
五月が家出した、と。彼女は震える声でそう言った。
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