11: ◆OBrG.Nd2vU[sage]
2019/03/01(金) 19:15:51.59 ID:YWmcf33J0
まもなく物語の幕が開く。
彼の部屋のドアの前。
ガチャリと鍵が開く金属の音が鼓膜を通じて私の芯を震わせた。
開演のブザーではしゃぐなんてまるで子供みたいね。
さあ、魔法使いさん。
あなた自身がドアを開いて、招いてちょうだい。
そうしなければ、初めて訪問する男の人の部屋には入れないのだから。
……だって恥ずかしいじゃない。
彼は私の手をギュッと引いて、玄関に招き入れた。
ドアが閉まると同時に錠を下ろす音、そして暗転。
彼の掌の温もりを感じながら、暗闇の中で物語の幕が開ける。
私の方から?彼の方からだったかもしれない。
お互いの体温を求めるように抱きしめ合っていた。
私の細い首なんて簡単にへし折られてしまいそうな、丸太のような腕が身体を締めつける。
彼の熱気を全身で受け止めながら、心地良い息苦しさが私を包んだ。
このまま[ピーーー]たらどれだけ幸せだろう……なんて♪
私が苦しそうにしているのを察したのか、彼が腕の力を緩める。
気にしなくていいよ、最後は私が締め付けるんだから♪
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