49:名無しNIPPER[sage]
2019/05/21(火) 19:46:29.57 ID:EOB1pB3vO
…気づけば段ボールの中にいた。
私は元々そこそこ偉い学者の娘だった。少し前までは。
お母さんは死んじゃったけど、みんなとは仲良くしていたし、お父様の実験にもよく参加してお手伝いした。
…ある日、私はお父様の研究室に呼ばれた。お父様の目が怖かったけど、とりあえず実験台に横になった。
今まで色々な実験で凄い発明を見せてくれたを。次はなにをしてくれるんだろう?
…そう思って、私は意識を手放した。
…目が覚めると、見知らぬ場所にいた。それもどこかの都会のなか。
怖い。…物が浮いている。人が空を飛んでいる。
…それに。
私は…人ではなくなっている。
最初に変化に気付いたのは今日と同じ雨の日。
初めのご主人様(レクサではない)に案内してもらった家の鏡で私は愕然とした。
…猫?犬?の耳が生えている。尻尾は細い…猫?肉球は…無い…犬なのかな?腕や脚の毛がふさふさしてて、見た感じ…コスプレみたいだった。
耳は引っ張ると痛いし、ぴくぴく動かすこともできた。…私は少し怖かったけどとりあえずそのままご主人様についていった。
…そこで、初めてを奪われるとも知らずに。
逃げた。爪で引っ掻いて、疼く下半身を押さえ付けながら走った。
「いたっ!?」ズサッ…
「…どうして、こんな…ことに…」シクシク
「…って、あれは…段ボール?」
「…」カキカキ
「…誰か、いい人に拾ってもらえますように。」ゴロンッ
身長は周りの人達よりも高いはずだった。運動も男子と渡り合えるくらいにはできた。大学にも入ってお父様みたいになれるように努力した。…なのに。
「こんなの…あんまりだよ…っ」
冷たい風が私の身体を冷やしていく。
そのまま死ぬのは怖い。でも疲れて動けない。
ピチャンッ…ピチャ…
ポツポツ…
「…雨、かぁ」
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